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さっきまで一方的な片想いの相手だと思っており、かつ、脈なしだと思っていた相手からの突然の告白が続き、櫻井の心臓は悲鳴をあげていた。
「俺だって…大野さんと一緒にいたいよ？」
「だったら、その大野さんって呼び方やめよ？」
本当にどうしたのだと櫻井は聞きたかった。
1週間前の大野から、櫻井が誰を好きであっても構わないと言われ、距離を置いていたというのに、まるでそれは無かったことのようにして、次々と愛の台詞を囁かれている。
状況についていけず、櫻井は頭の回転は速い方だと自他共に認めているはずなのに、その自慢の頭も先程から全く機能してくれていない。
「そんな…、急に呼び方変えるなんて難しいよ。…、それに今更何て呼べばいい？」
「そんなの、翔くんが呼びたいように」
櫻井は今ここにいる大野が昨日までの大野であるのかと疑いたくなるレベルで、別人なのではないかと問いつめたい衝動を抑えながら、櫻井自身が大野を何と呼びたいかについて考えていた。
考えたことがないわけでは無かった。
あるわけないと思いながらも、大野ともしも恋仲になれた時を考え、もしもそうなったとすれば、
「智くん」
小さく、大野にも聞こえるかわからないほどの声で今まで呼んでみたいと思っていたその名を呟いた。
「翔くん…、今…」
「智くんって呼んでみたかった。…、大野さんが俺を翔くんって呼んでくれたみたいに、俺も大野さんを智くんって呼んで隣に立ちたいと思ってたんだ……」
大野はその櫻井の想いを噛み締め、
「そう呼んでよ。今まで呼べなかった分も」
そう囁き、再び櫻井と唇を重ねた。
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misho(プロフ) - はじめまして Ｓ君大好きmishoと申します。大事に・・も楽しく読ませて頂きましたがこちらも面白く読ませて頂いてます。設定や人物像が私好みでこの先ハッピーエンドなら最高です。これからも更新楽しみに待っています。 (2017年11月18日 7時) (
レス) id: 1ce8ea4b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃舞 | 作成日時：2017年10月12日 21時
