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9日目のお引越し ページ9

HS 「ジフナ、お前が宿舎出るなら俺も出る！！俺もお前と住む！！」








……めんどくさい事になった。


ちびすけがやって来て9日目。
無事に引越し作業は終了したのだが。




HS「ヤハー！！やっぱ新しい家はいいな、デカいし綺麗！！最高！！」


WZ「……なんでこうなった」




やかましいのが1人、引越しのオプションでついてきた。



WZ「あんまりデカい声出すなって、ちび太が怖がるだろ」
HS「あっ、やべ！ごめんなーAちゃん、よしよし」



猫用ベッドの上でブランケットに包まるちびすけをスニョンがそっと撫でている。

ちびすけは目を細めてされるがままで、あれは気持ちいい時にする顔だ。



WZ「……お前マジでここ住むの？」
HS「いや今更何言ってんの、もう引っ越してきちゃったよ俺！ジフニいないと寂しいじゃんか〜」
WZ「……はぁ」



と言いながらもスニョンはちびすけに変顔を披露している。
人間の赤ん坊じゃないんだからわかんねえだろ、変顔なんて。


スニョンは3日くらい前にちびすけに会ったばかりだけど、一瞬にして骨抜きにされていた。

そこからずっと宇宙工場に居座られたし。
仕事しろ仕事。



HS「Aちゃん、見て見て！ジャーン！今日の夕飯は牛肉だよ〜！」
『！！』



ちびすけはビビりな反面、一度心を開けば人懐っこいというか、餌やおもちゃを見せれば誰にでもついて行くタイプらしい。
賢いが、単純だ。

スニョンは元々動物に好かれるタイプだけど、ちびすけが一瞬にして心を開いたのは、出会った初日にスニョンが豚肉をプレゼントしたからだと思う。
あの時のチビの喜びようはすごかった。


そしてちゃんとチビの食べられそうな物をセレクトしてくるあたり、抜かりない。

姪っ子を溺愛する親戚のおっちゃん状態だ。



WZ「おい、あんまり食わせすぎんなよ。牛肉はカロリー高いから」
HS「わかってるわかってる、ちょっとだけだから！お米とササミとキャットフードばっかりじゃ飽きちゃうよな〜、一緒に食べような〜」
『ミャア〜！』
WZ「……はぁ」



永遠とちびすけに構うスニョンの姿が目に見える。

……まあ、ビビりなちびすけが心開いてるならいいか。

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