・ ページ7
WN「おもちゃ買ってきたよ、これあげる」
WZ「お、ありがと。よかったな、ちびすけ」
ウォヌが猫用のおもちゃを買ってきてくれた。
いろんな色の小さなボールの詰め合わせだ。
そのうちのピンクのボールをウォヌが手渡すと、ちびすけは俺の膝の上に寝転がったままボールでじゃれ始めた。
お気に召したらしい。
WN「あはは、可愛い」
自分の腹の上に乗せたボールにパシパシと猫パンチを食らわせているチビ。
可愛い。
WN「……それで、どうするの?この子の里親見つかりそう?」
突然真剣味を帯びたウォヌの声に何かを察したのか、チビはぴたりと動きを止めた。
ああ、そういえばまだ誰にも言ってなかったっけ。
WZ「いや、俺が飼う」
こいつは俺が育てる。
思えば、出会った時からもう既に心は決まっていたのかもしれない。
WN「……本当に?俺ら家にいる時間短いのに」
WZ「それでも飼えないことはないだろ」
WN「長期間空ける時はどうするの、ワルツの時とか」
WZ「ペットシッター雇うよ」
課題がないわけじゃない。
だが、何とかなるはずだ。
視線を落とせばちびすけと目が合った。
心做しか驚いているような目で、だけどその青はどこか不安そうな色に見える。
WZ「……なんでかわかんねえけど、こいつは手離しちゃいけない気がする」
こいつは傍に置いた方がいい気がしてならないんだ。
一度面倒を見た以上、その責任をこっちの都合で放り出したくない。
猫だって、ひとつの大切な命だし。
動物を飼うことでしか得られない感性ってのもあるだろうし、もしかしたら作曲にいずれ生かせるかもしれない。
……っていうのは、ただの言い訳か。
WN「……気に入っちゃったってこと?」
WZ「……まあ、そうとも言う」
出会ってまだ3日。
既にちびすけが可愛くて仕方がない。
「相変わらず素直じゃないなぁ」と笑いながら図星を突いてくるウォヌに、「うるさい」としか返せなかった。
731人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来栖(プロフ) - xiuloveさん» イカの塩辛しか勝たん卍 (3月24日 18時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - おはようございます。朝から爆笑wwwまさかの初回翻訳がイカの塩辛てwww最高っす! (3月12日 7時) (レス) @page20 id: 24655dc51b (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - いずもさん» いずもさん、コメントありがとうございます!なかなか更新できずすみませんでした!🙇🏻♀️🙇🏻♀️ (3月3日 22時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
いずも(プロフ) - 更新キター!!お待ちしておりました!、応援してます! (3月3日 21時) (レス) @page19 id: f7b04849d7 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - iuwfpdさん» iuwfpdさん、返信遅くなりましてすみません🙇🏻♀️励みになるコメントありがとうございます😢今のところ占ツク以外での創作活動はしておりません、思いついたお話は全て占ツクで消化します!😂 (3月3日 19時) (レス) @page19 id: e487827aa9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来栖 | 作成日時:2023年11月22日 19時