To you

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少し気になっていたことがある。



WZ「……俺の声、うるさいか？」



俺が声をかけると、時々こいつは一瞬びくりと体を震わせるんだ。

声だけじゃない、俺が立てる音や環境音にも。
この世界の音全てに、こいつは怯えているように見える。

音に敏感なのだろうか。



WZ 「ちょっと待ってろよ」



たしか、ちょうどいい大きさのブランケットがあるはず。
それで緩和されるかはわからないけど、少しでもマシになれば。



WZ「ほら」



小さな体を潰さないよう、そっとブランケットで覆う。
目と鼻と口だけ出るようにしてやれば、ちびすけは青い目をぱちくりと瞬かせていた。

そして次第にブランケットにスリスリと頬を擦り寄せ始めるちびすけ。



WZ 「これ、お前にやるわ。少しはマシになったか？」
『ミャア』



おぉ、体が震えなくなった。
当分はこれでいこうか。

それにしてもさっきから思ってたけど、こいつはちょうどいいタイミングで鳴いてくれる。
まるで俺の言葉に返事をしているみたいに。



WZ 「ははは、お前マジで人の言葉理解してるみたい」



不思議な奴だ。
猫なのに、どこか猫っぽくないというか。

するとブランケットの中からもぞもぞと小さな手が伸びてきて、ぱふっと頬を触られる。
なんだこいつ、可愛いな。




……さて、と。

ちょっとやる事が増えたな。

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