To you

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買ってきた猫用のミルクとキャットフードをあげてみたが、全部吐き出してしまったチビ。



「無理か。でも何か腹に入れねえと…あーくそ、ウォヌ今撮影でいねえしな…」



猫と言えばチョンさんが頼りになる。
でも仕事中なのに電話で呼び出すわけにもいかないし。

このメーカーのエサが体に合わないのか？
まずコイツに合うエサ探しから始めねえと。
そもそも猫って何食っていいんだ？



WZ 「……へえ、ササミと米食っていいんだ。米は少しならOK、か。今どっちもあるけど食ってみる？」



便利な時代だ、スマホ1つあれば何でも調べられる。
しかもササミと米ならちょうど今日買ってきたものがあるし。

すると、ちびすけは俺を見上げてミィミィと鳴き始めた。
なんだ？腹減ったから飯よこせって？



WZ 「…？まあ、食えるもん食っとけ」



レンチンして米とササミを軽く温めて、少量をチビ助の前に置く。

すると驚いたことに、ちびすけは途端にパッと飯に飛びついてガツガツと貪り始めた。
さっきと大違いのその勢いは、若干引いてしまうレベルだ。



WZ 「マジか、これは食えんの？お前、変わった奴だな…」



まあ、食えるもんが見つかっただけ良いか。
キャットフードの方は地道に探せばいいだろ。



WZ「腹出たじゃん、食いすぎた？」



よく見てみれば、さっきよりもぽっこりと出ている腹。
エサの量多かったのかな？

頭を撫でつつ、ひょいと抱き上げてみる。
軽すぎる、ほぼ体重無いだろこれ。




WZ 「……綺麗だな、お前の目。サファイアみたい」




俺を一瞬にして惹き付けた青い目。
その目は大きく見開かれていて、じっと俺を見つめている。

甘えるような目つきでも睨むような目つきでもない。
ただじっと、俺の顔を細部まで観察しているような目だった。


なんだか、不思議な奴だ。

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