･ ページ7
WN「おもちゃ買ってきたよ、これあげる」
WZ「お、ありがと。よかったな、ちびすけ」
ウォヌさんが小さなボールをくれた。
箱の中には彩りの綺麗なボールがたくさん並んでいる。
その中の一つを手渡される。
ピンク色の、毛糸？ウール？みたいな素材のボールだ。
猫の体とは不思議なもので、こうして人間としての意識があってもボールで遊んでしまう。
猫の本能が働いてるのかな。
WN「あはは、可愛い」
貰ったボールにパシパシと攻撃をしていると、ウォヌさんが低い声で笑った。
そしてまた頭をそっと撫でてくれて、ああこれすっごく気持ちいい。
WN「……それで、どうするの？この子の里親見つかりそう？」
ボールへ攻撃する手をはたと止めた。
里親…？
……ああ、そっか。
初めて会った時に主さんは言ってた、「いつまで置いてやれるかわからない」って。
もうすぐお別れしなきゃいけないんだ。
なんだかちょっと寂しいな、まだ出会って3日だけど…
WZ「いや、俺が飼う」
びっくりして、ボールを放り出して主さんを見上げてしまった。
WN「……本当に？俺ら家にいる時間短いのに」
WZ「それでも飼えないことはないだろ」
WN「長期間空ける時はどうするの、ワルツの時とか」
WZ「ペットシッター雇うよ」
……ワルツ、っていうのが何かわからなかったけど、どうやら主さんは私をここに置いてくれるみたい。
主さんの顔を見ていたらフッと目が合った。
すごく優しい顔で、私を見つめてくれる。
WZ「……なんでかわかんねえけど、こいつは手離しちゃいけない気がする」
WN「……気に入っちゃったってこと？」
WZ「……まあ、そうとも言う」
─── 相変わらず素直じゃないなぁ。
私を撫でる主さんを見て、ウォヌさんはそう言いながら笑っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 713人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来栖(プロフ) - ayakaさん» ayakaさん、コメントありがとうございます！のんびり更新していきますのでよろしくお願いします🥰 (11月22日 20時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
ayaka(プロフ) - 早速読ませて頂きました！！更新楽しみにしてます！！ (11月22日 19時) (レス) id: 86f99d9947 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：来栖
| 作成日時：2023年11月22日 19時
