21日目の "ダイアナ" ページ16
〔♪You know I got it, I'm your girl 〜
(私にはわかるよ、あなたの親友だもの)〕
猫生活21日目、聴こえてきたのはまたもや私のデビュー曲。
だけど今日はスングァンさんの声じゃなくて、間違いなく私の声だった。
WZ「悪い、うるさかったな」
私が勢いよく振り返ったからか、ジフンさんは音量をすぐに下げてくれた。
そしていつも通りブランケットごと私を膝に乗せてくれて、ほっと一息。
ベッドよりもここが一番安心する。
WZ「スングァニにおすすめされてさ、ソルって歌手。昨日からちょっと聴いてた。曲は一通り聴いたんだけど……このデビュー曲が一番好みだわ」
ミンギュさんから教わったらしいマッサージをむにむにと私の顔に施しながら、ぽつりぽつりと独り言のように話し始めるジフンさん。
WZ「『自分のリズムが分からなくなってどん底に落ちた時、私がドラマーになる』とか、『私はあなたの日差しにも星明かりにもなれる』とか……俺好みの歌詞してる。ポジティブな曲が結構好きなんだよ、俺」
WZ「" I'm your girl " って恋人に言うセリフかと思ってたけど、そんなことないんだな。英語って面白いな」
ふっと優しく笑うジフンさんの顔が目に入る。
WZ「あとさ、お前の目……ちょっとだけ、ソルに似てる気がする。生で見たことないからわかんねえけどさ、綺麗な青い目らしいんだ」
WZ「やばいな、結構ハマってきてるんだけど？明後日くらいにはダイアナになってそう、俺」
" ダイアナ "。
それは私のファン達の名前、いわゆるファンネーム。
「お前に言ってもわかんねえか」とジフンさんは笑って、そのまま作業をし始めた。
もしジフンさんが "ダイアナ" になってくれたら。
私は、本当にこのままでいいのかな。
ジフンさんの膝はすごく安心するし、猫も案外悪くない。
でも……
待っててくれる人がいるのに、私はこのままでいいのかな。
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来栖(プロフ) - ayakaさん» ayakaさん、コメントありがとうございます！のんびり更新していきますのでよろしくお願いします🥰 (11月22日 20時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
ayaka(プロフ) - 早速読ませて頂きました！！更新楽しみにしてます！！ (11月22日 19時) (レス) id: 86f99d9947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来栖
| 作成日時：2023年11月22日 19時
