To Diana

12日目のお留守番 ページ12

猫生活12日目。

ジフンさんとスニョンさんはお仕事で、夜までいないらしい。
長時間一人で留守番をするのは今日が初めてだ。


昨日届いたキャットタワーをぴょんぴょん登ってみて、人間の頃は皆無だった運動神経の開花に大喜びしたり。
ボールを部屋の端から端まで追いかけて遊んだり(実質シャトルラン)。

そう、これは私なりの運動だ。



だけどずっと走り回れば疲れてきて、結局定位置のブランケットの中に潜り込む。

暇だ。まだお昼過ぎか。
仕事もスマホもない、外にも出られないってこんなに暇なのか。


私、いつも何してたっけ。

……ああ、そうだ。
いつもジフンさんの膝の上でずっと撫でてもらってたんだ。

寂しいな。
早く帰ってきてくれないかな。



だけどその時、ガチャッとドアが開く音。
びっくりして玄関にダッシュすれば、ダウンジャケットでもこもこになったジフンさんがいた。

あれ？おかえりなさい。
でもまだお昼だけど……お仕事はどうしたんだろう。



WZ「……忘れ物した」



忘れ物？

するとジフンさんは私を抱き上げて、さらにはブランケットを持って家を出る。

そのまま一緒に車に乗せられて……えっ、どこに行くの？






だけど着いたのは見覚えのある部屋。
前まで私が住んでいた、機材のたくさんある部屋だ。

ジフンさんは何も言わずに椅子に座って私を膝に乗せ、そのままヘッドホンをして作業をし始めた。
いつものように、片手で私を撫でながら。


……もしかして私、このために連れてこられた？
ジフンさんも寂しがってくれてたの？

もし、本当にそうなんだとしたら。


ふへへ、と嬉しくて変な笑いが込み上げてきた。

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