･ ページ40
DK「……俺、右耳が悪いから。みんなよりも練習が必要で、それなのに上手くできなくて……今も、すごく焦ってる」
耳が悪いことは、みんなにも打ち明けている。
そして、みんなと同じように俺のことは普通に扱ってほしいということも。
だからこそ後になって皺寄せがくるこのハンデ。
『……うん。それも分かってたよ』
ヌナはちゃんと気づいてくれていた。
だからこそ今こうやって、オーバーワークに走っていた俺を止めてくれている。
『ソクミナは努力家でストイックだから、余計に焦っちゃうんだよね。周りと差を感じちゃうんでしょ』
DK「……うん」
『……でも、人って自分と周りを比べるもの生き物だからさ。案外周りも同じこと思ってるもんだよ。ソクミナ歌上手え、アイツやべえ！って』
DK「……ほ、本当？」
『本当。だって私がそうだから。今日もスングァナとちょっと話してたの、ソクミナまた歌上手くなったよねって』
俺が思わず目を見開けば、ヌナはニヒッといたずらっ子のような笑みを浮かべた。
『ソクミナ、あなたの存在は自分で思っているよりも凄いんだよ。私たちは仲間でもあってライバルでもあるから、ソクミナの歌唱力は本当に脅威。だってあなたのその喉は、人に勇気を与えるものだから。あなたみたいな素敵な歌声を持つ人は、そうそういないよ』
DK「ヌナ……ありがとう」
またポロリと零れた涙を、ヌナのほっそりとした指が優しく拭ってくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1000人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来栖(プロフ) - xiuloveさん» xiuloveさん、ありがとうございます！そこまで言っていただけるなんて…凄く嬉しいです😭 かなり長いシリーズになっておりますが、どうぞよろしくお願いします☺️ (7月26日 20時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - こんにちは。セブチにはまり…読み始めました。電車の中で読むのは危険と思うぐらい爆笑し楽しみで、辛いと思う日々のなかで出会えた奇跡に感謝します。これからも読み進めて行こうと思います。 (7月26日 16時) (レス) @page44 id: 24655dc51b (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - 名無し34367号さん» 返信遅くなってすみません！ありがとうございます！凄く嬉しいです〜！😭 (2022年5月23日 22時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
名無し34367号(プロフ) - 毎回面白すぎて死んでは生き返るの繰り返しですwwwwww私の毎日の生きる糧をありがとうございます😭✨ (2022年5月16日 23時) (レス) @page23 id: 4fcaf032c7 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - 理衣さん» うわああ嬉しいですありがとうございます😭更新頑張ります💪 (2022年5月3日 13時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：来栖
| 作成日時：2022年5月2日 14時
