活動休止 (JH side) ページ45
(JH side)
2021年1月26日。
SC「〔しばらくの間、Aが活動休止になる〕」
突然かかってきた、スンチョルからの1本の電話。
一瞬、何を言われたのかわからなかった。
かつどうきゅうし。
カツドウキュウシ。
JH「……活動、休止……?」
声に出してみても違和感しかなかった。
Aはこの6年間、公演もその他の活動も一度も休んだことがない子で。
それはうちのメンバーの中でもかなり珍しい方だ。
そんなAが、活動休止?
どうしてもイコールで結びつけることができない。
SC「〔ああ、さっきも言ったが突発性難聴の治療のためだ。Aはしばらく日本に残って治療に専念することになった〕」
JH「……そんなに、酷いの……?」
一瞬、間があった。
スンチョルは冷静でいるように努めているようだけど、微かに声の端が震えていた。
SC「〔……幸い、発症してから1週間以内に治療を開始できたみたいだから、完治できる可能性もある〕」
JH「あ……そうなんだ、それなら……」
SC「〔……だけど、今出ている症状が結構重い方らしい。この状態だと、完治するよりも何らかの後遺症が残る場合の方が多いそうだ〕」
JH「えっ……」
Aは既に、左耳に難聴という後遺症が残っている。
そこへさらに、右耳まで聞こえづらくなってしまったら?
……一瞬、脳裏に浮かんだAの背中が、遠ざかっていく気がした。
違う。
違う、絶対に。
そんなことはありえない、あの子がそんなことを考えるはずがない。
SC「〔大丈夫だ、ジョンハナ。Aは絶対戻ってくるよ〕」
それは、俺の心を見透かしたような言葉だった。
Aが辞めるはずがない。
スンチョルの言葉は、力強かった。
JH「……そう、だよね。うん」
SC「〔今までアイツはどんな壁でもぶっ壊してきたんだ。今回のことだって……俺たちがサポートすれば、絶対に乗り越えてくれるはずだよ、アイツならな〕」
JH「うん」
そうだ、あの子がここで終わるはずがない。
アイドルはあの子の天職で、あの子はこの仕事を愛しているはずだから。
1712人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来栖(プロフ) - てじさん» てじさん、いつもありがとうございます。まだまだ書きたいお話がありますので、サジャシリーズは頑張って続けていきます!💪 (2022年10月1日 17時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - 揚羽さん» 揚羽さん、いつもありがとうございます!嬉しいです、凄く励みになります😢 (2022年10月1日 17時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - Haさん» Haさん、いつもありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです😢 本編が完結しても番外編としてお話を書き続けていく予定ですので、読んでいただけたら嬉しいです☺️ (2022年10月1日 17時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
てじ(プロフ) - サジャのギャグネタほんとに面白いから続くの楽しみ😂パルちやん強い子だからきっと大丈夫だよね🥺 (2022年10月1日 8時) (レス) id: 677831959c (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - ゴセネタ、番外編で続くんですね!ギャグ満載のゴセ大好きなので嬉しいです!! (2022年9月30日 21時) (レス) @page50 id: f89d446e74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来栖 | 作成日時:2022年9月5日 19時