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つんのめりながら連れ込まれたのは男子トイレだった。
そして私の腕を掴んでいるのは、
HY「っ、あんたは……！！」
私にずっと付きまとっていたストーカー。
相変わらず顔は見えないけれど、いつもと同じあのコートだ。
カーキの、モッズコート。
ゾッと背筋に悪寒が走る。
今日ここに来るまでもつけられていたなんて。
いつからいた？どこから見られてた？
どうして。なんで。
男は何も言わない。
ぬっと私の目の前に突っ立ったまま、ギリギリと強い力で私の腕を掴んでいる。
あまりにも不気味だった。
HY「っ、ずっと私を付け回してどういうつもりよ、この卑怯者！何か用があるならはっきり言いなさいよ！」
怖くないわけじゃない。
コイツが何を企んでいるのか、何を持っているのかわからない。
他に誰かいる気配もないし、意識が飛びそうなくらいに怖かった。
でも、ここで弱さを見せちゃダメだ。
ここで怯めば確実につけ込まれる。
はったりでも強がらなきゃ。
ぐっと拳に力を込めて、男を睨みつけると。
「 ─── お前に聞きたいこと、山ほどあるんだけどさぁ…」
初めて聞いた男の声。
ねっとりとした声はどこかで聞いたことがあるような気がするけれど、思い出せない。
そして全身を舐められたかのようにゾワッと鳥肌の立つ声だった。
やばい。
頭の中でチカチカと危険信号が点滅する。
これ、関わっちゃダメなやつだ。
こわい。
どうしよう。
足が竦んでしまう。
こわいっ……！！
MG「 ─── あれ、ハユンヌナ？」
その時、トイレの入口から聞こえてきた声にハッと顔を上げる。
ミンギュだった。
なんでここに。
だけど今、そんなことを聞く余裕はなくて。
ミンギュは私と男を見て、一瞬にして顔を強ばらせた。
MG「……ヌナ、その人……友達、じゃない、よね……？」
ギリッとまた強く、腕を締め上げるように掴まれる。
痛い。
でもそれよりもやばい。
何も関係の無いミンギュを巻き込んでしまう。
彼を、巻き込むわけには。
HY「ミンギュ来ちゃだめっ、逃げて！！」
喋るな、とばかりにギリッとまた腕を締め上げられる。
お願いミンギュ、早く逃げて。
この人に関わっちゃダメだ。
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来栖(プロフ) - miyukicheeseさん» miyukicheeseさん、ありがとうございます！とても励みになります😭 更新頻度にムラがあると思いますが頑張りますので、最後まで見守っていただけたら嬉しいです☺️ (2023年3月8日 22時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
miyukicheese(プロフ) - いつも楽しんで読ませていただいてます！続きが、続きが！！とても気になります！お体に気をつけてお過ごしください🍀*゜更新楽しみにしてます！ (2023年3月8日 11時) (レス) @page20 id: f1f2a97f56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来栖
| 作成日時：2023年2月9日 18時
