episode_one ページ1
君は『魔法』というものを信じるだろうか。
誰もが憧れる、誰もが使いたがるものの一つだ。
勿論、そんなものは無い。
と、思っている人も多数いるだろう。
これは何万年も前の話になる。
とある国には魔法族と非魔法族が居た。
共に助け合い、共に協力し合いながら豊かな国を創り上げていった。
自然豊かで笑顔が絶えないそんな国だった。
しかし、『魔法』という特別な力を羨む非魔法族も少なからずいたのだ。
彼らは魔法族を毛嫌いした。
魔法族の中でも非魔法族を嫌う人々もいた。
魔法を恐れて反抗出来ない非魔法族を虐げたりもした。
ある時、対立が起きる。
きっかけは国を治める国王が死んだ事だった。
一人の非魔法族が魔法族に指をさす。
" お前たちが殺したんだろう "
それは瞬く間に広がる。
賛同する非魔法族は魔法族を激しく罵った。
魔法族は必死に弁解をする。
そして、新たに国王という地位に就いた非魔法族はこう言った。
" 魔法族を一人残らず根絶やしにする "
それから魔法族は迫害を受けた。
拘束し、魔法を使えないよう両手両足を切断され、火炙りにかけられる。
火炙りの最中、一人の魔法族の男が叫ぶ。
｢＿＿＿＿＿＿この報いは我が同胞達が必ず晴らす！！！愚かな人間よ、私達は決して赦さない！！！｣
それは世界を揺らがす言葉となる。
処刑から逃れた魔法族達は隠れ続けた。
そして非魔法族に見つからない場所に身を隠す。
何年も何年も時間をかけながら安全で暮らしやすい国を創った。
その国の名前は『ロストラム』。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿そして時は過ぎた。
.
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作者名：緑のコウモリさん。 | 作成日時：2023年12月27日 10時
