episode_six ページ6
｢お頭、ソレ……｣
｢ついに子供をやっちまったんじゃ……っ｣
｢んなわけねェだろ！！！｣
ベックマンが抱えているぐったりした子供を指さして船員たちが顔を青くする。
｢ホンゴウ、Aを寝かせてやれ｣
｢昨日のガキじゃねぇか。Aって言うんだな｣
ホンゴウはAを受け取ると、医務室に向かって歩き出した。
｢んで？お頭。何で連れてきたんだァ？｣
肉に食いつきながらルゥが聞く。
｢紙袋取ろうとしたら取れねぇから必死になって引っ張ったらいつの間にか気絶しちまってた。｣
｢お頭のせいじゃねぇか！！！｣
｢妙に気になるしなあのガキ。宝石の事も知ってそうだ。｣
あれから数時間経った。
紙袋を被った子供｢A｣は目の前の状況に身体を固まらせていた。
いつの間にか寝心地のいいベッドに寝かせられ、医薬品の匂いが鼻につく。
問題は一人の男だった。
濁った金色の髪を結んでいる男が何やら書類を書いているのだ。
｢終わった……ん？｣
固まっているAを見てホンゴウは首を傾げる。
｢起きたかーって袋被ってっから表情分かんねぇな……｣
ホンゴウはじっとAを見つめる。
小刻みに震えているのを確認した。
｢(絶てェ起きてやがるこいつ)｣
｢あー、お前は話せねぇのか？｣
｢……｣
少しを間を開けて頷く。
なるほどな、と呟きながらホンゴウはAの頭に手を添える。
｢悪かったなうちのお頭が……怖かったろ？｣
優しい声で話しかける。
Aの震えが少し治まった。
｢まァ起きたことだしお頭に会いにいくか……｣
その言葉を聞いた途端、Aの身体はまた震え始める。
こうも態度に出る子供を目の前にホンゴウはフッと笑った。
｢心配しなくてもお頭はお前みてぇなちっこいヤツに手を上げるような人じゃねぇよ｣
｢……｣
｢さっ、行こうぜ｣
ホンゴウはAを片手に抱き、医務室を後にした。
｢……｣
｢俺はそんなに怖いのか……｣
シャンクスの前に行くと、それはもう震える。
プルプルと震える足を見てシャンクスは落ち込んだ。
｢悪かったな……怖がらせちまってよ｣
｢まあそう怒るなA！これでも食えよ！｣
ルゥはうさぎ型に切ったリンゴを渡した。
｢……｣
｢食いもんで懐くんじゃねェ！！！！｣
Aはルウの足にピトッとくっついた。
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そこらへんの草 - 紙袋がどうやっても外れないって、、とんだ紙袋だね僕にもください (9月9日 14時) (
レス) @page7 id: 4310fb115f (このIDを非表示/違反報告)
カルラ(プロフ) - なんか自分の面白ろセンサーに反応したので、読ませてもらったのですが、主人公に秘密があるやつだったので、楽しみです。時系列はどこですが？ウタがまだ居ないときですか？それとももう四皇になってる時ですか? (9月8日 17時) (レス) id: 2e60e76d28 (このIDを非表示/違反報告)
緑のコウモリさん。(プロフ) - さ々ならさん» コメントありがとうございます✨️✨️励みになりますぅぅ！！！目に留まって頂けて嬉しい限りです…🫶🫶更新頑張ります！！！ (9月7日 23時) (レス) @page7 id: e299aa47f9 (このIDを非表示/違反報告)
さ々なら(プロフ) - 初コメント失礼致します。作者様の作品が目に留まり気づけば全話読み終えていました…とてもほのぼのとする内容で癒されました!!今後の展開どうなるのか楽しみです😊応援しています!!✨ (9月7日 23時) (レス) @page7 id: 2837963d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とある緑の生徒。 | 作成日時：2023年8月31日 6時
