episode_three ページ3
｢おお、ベック。どうしたんだ？｣
荷物を抱えたシャンクス達が問いかける。
ベックは二本目の煙草を吸いながら先程の視線を感じる木を指さした
｢あそこに誰かいる。視線が気になってしょうがねェんだ。｣
｢行ってみるか。敵かもしんねェ｣
｢おーい。出てこーい。誰かいることは分かってんだー！｣
｢出てくるかお頭ァ！！！｣
そうするとベックマンの近くの木からガサガサという音が聞こえた。
｢おい、嘘だろ……ホントに居やがる……｣
シャンクスはその木に近寄り、見上げる。
木の上には紙袋を被った奇妙な子供がいた。
その子供の両手には何かが握られており、木の枝の先にある鳥の巣に向かって慎重に両手を伸ばしていた。
｢おい何してんだ＿＿＿！！｣
その声に驚いたのか子供は身体を飛び上がらせ、木から落ちてくる。
｢＿＿＿おっと、｣
落ちてきた子供はシャンクスの腕にすっぽりと収まり、まだ両手には何かが握られていた。
｢危ねェだろ！ガキ一人であんな所登ったら！！｣
｢…………｣
当の本人は身体を震わせ、ビクともしない。
そっと地面に下ろしてやると産まれたての子鹿のように身体中が震えていた。
ベックマンは子供の両手にあるものを見た。
そこには小さなひな鳥が居た。
小さく鳴き声をあげながら子供の手のひらの上でおとなしく丸まっていた。
｢……その鳥を元の場所に返そうとしてたのか。｣
全員がその子供の手のひらへと視線が行く。
しかし、目の前のとても小さい子供が震えすぎて、もはやそっちにしか目がいかない。
｢そうなのか？｣
ホンゴウがしゃがんで怖がらせないようにそう聞くと、紙袋を被った子供は小さく、本当に小さく頷いた。
｢そうだったのか！それじゃソイツを巣に返せりゃいいんだな？｣
そう言うと、シャンクスは再び子供を抱え、一気に木の上へと飛び上がった。
｢ほら、返してやれ｣
子供にそういうと、その子は酷く震える手でひな鳥を巣に返した。
そして、また地面に降りる。
その子供を降ろすとさっきより震えが増していた。
その様子を見たライムジュースは｢別にとって食ったりはしねぇ｣と紙袋の上から頭を撫でる。
子供の身体が固まった。
｢変なガキだなァ！何で紙袋なんか被ってんだ？｣
ヤソップがそう言い、被っている紙袋に手を伸ばす。
しかし、それは叶わず子供は全速力で逃げ出した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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そこらへんの草 - 紙袋がどうやっても外れないって、、とんだ紙袋だね僕にもください (9月9日 14時) (
レス) @page7 id: 4310fb115f (このIDを非表示/違反報告)
カルラ(プロフ) - なんか自分の面白ろセンサーに反応したので、読ませてもらったのですが、主人公に秘密があるやつだったので、楽しみです。時系列はどこですが？ウタがまだ居ないときですか？それとももう四皇になってる時ですか? (9月8日 17時) (レス) id: 2e60e76d28 (このIDを非表示/違反報告)
緑のコウモリさん。(プロフ) - さ々ならさん» コメントありがとうございます✨️✨️励みになりますぅぅ！！！目に留まって頂けて嬉しい限りです…🫶🫶更新頑張ります！！！ (9月7日 23時) (レス) @page7 id: e299aa47f9 (このIDを非表示/違反報告)
さ々なら(プロフ) - 初コメント失礼致します。作者様の作品が目に留まり気づけば全話読み終えていました…とてもほのぼのとする内容で癒されました!!今後の展開どうなるのか楽しみです😊応援しています!!✨ (9月7日 23時) (レス) @page7 id: 2837963d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とある緑の生徒。 | 作成日時：2023年8月31日 6時
