episode_five ページ5
kn side
｢まだ寝てろクソガキ｣
身体を起こそうとすると、目の前のクズに止められる。
｢まだダルいならじっとしとけ。｣
｢……お前の指図なんか、｣
｢クソガキの分際で生意気。さっさと寝て治せ。｣
なんて平気で言うコイツ。
言うとくけど俺一応貴族なんやぞ。
捨てられたけど。
｢あー、腹減ったなら何かしら持ってくるぞ｣
｢……料理出来んのかよ｣
｢出来るわけねーだろ。カップ麺じゃ｣
コイツアホちゃうか。
お粥とかじゃないんけ。こういう時は。
カップ麺ってインスタント食品やろ
しかし、こういう時に限って腹の虫が鳴る。
｢……腹、減った、｣
｢持ってくる。じっとしてろよ｣
そう言って男は部屋を出た。
｢持ってきた。｣
湯気の立つふたつのカップ麺を持って男は部屋に入ってくる。
美味そうな匂いに喉が鳴る。
｢お前、カップ麺食ったことある？｣
｢……無い。名前は知っとる｣
｢随分お坊ちゃまですこと。｣
俺の目の前にそのカップ麺とやらがある。
美味そうだ。
｢食えよ。多分世界一うめぇ｣
そう言って男は床に座ってあぐらをかき、カップ麺に手をつけた。
俺もカップ麺を啜った
｢＿＿＿美味、い｣
｢当たり前じゃろ。｣
いちいち返しが腹立つこいつに苛立ちながらもカップ麺を啜る。
正直、今まで食べた中でいちばん美味い。
癪に障るから言わんけど。
｢美味かったならそりゃ良かった｣
カップ麺を食べ終わり、男は部屋を出ようとする。
｢＿＿＿待てや。｣
｢なんじゃクソガキ。｣
｢……名前、教えろ｣
男は驚いた様な表情を見せる。
一応、助けて貰った身やから名前聞かんとやろ
｢Aだ。｣
｢A……俺は、コネシマ。｣
｢そうかクソガキ。｣
｢今名前言うたやんけクズ。｣
｢お前も言ってっから｣
コイツは好きになれそうにない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
続く
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杏。(プロフ) - 設定も話の進行もすんごく好きです 更新頑張って下さい (8月26日 14時) (
レス) @page5 id: efc02aac0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とある緑の生徒。 | 作成日時：2023年8月12日 22時
