屑と俺。【男主】【d！】 (ページ1)

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kn side＿＿＿＿＿

俺はそれなりに裕福な家庭やった。
家はやけに広いし、メイドは付いとるし。

でも親がクソだった。

家族？そんなもんやない。
血が繋がっとるだけの他人や

家での会話はない。
冷たい空気に包まれたまま、メイドに飯を貰って食う。
それだけや。

今日も部屋で寝る。
下からは母親のヒステリックと父親の怒号が聞こえてくる。

｢……何が家族やねん。｣

そう言いながら目をつぶる。

目覚ましたらこんな所じゃなくて、何処か暖かい所におりたいな、なんて。

｢叶うわけ、ないやろ｣

一人寂しく呟いた部屋はやけに静かだった。

目を覚ますとやっぱりクソみたいな家で。

コンコンとノックがかかる

｢入れ。｣

だるそうな顔をしたメイドが入ってくる。
どうせコイツらは金目当て。
ただの金欲しさにここに来ただけ。

その証拠に目に暖かさの欠片もない。

｢食事の時間です。お坊ちゃま。｣

｢……いらん。早よ出てけ｣

うざったいメイドもクソみたいな親もいらん。
家族なんて所詮フィクション。
その関係に愛なんてない

なんて、流石に痛いやろか。

ベッドから降りて部屋を出る。
すると、向こうから父親が歩いて来る。

家族と思っとらんその目。
ゴミを見るようなその目。

俺がいっちゃん嫌いな人間。

｢なんだお前か……｣

黙れ。
そんな目で俺を見るな。

｢勉学に励みなさい。そうすればお前も私のように上手に生きられる。｣

冷たい目を睨み返すと、目の前の男は歩いて行った。

ホント

｢カスよな、この世界。｣

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