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四十二刻 ページ27

一人部屋で待っていると


A『遅くなってごめんね』

襖が開きA様が入ってくる

僕はA様の方を向き頭を下げる


A『そんなにかしこまらくても良いよ』

ゆっくりと僕の前で胡坐(あぐら)をかきながらA様は言う

大きくなり、長めの髪を結んでいるその姿は、やはり双子であるからか

千鶴様とよく似ている


僕が、元雪村の里の者だと話すと。A様は、嬉しそうな笑みを浮かべ

生きてて良かったと、言った


若子「A様、姫野雪(ゆき)と言う女の子を知りませんか?

雪村の里が襲撃に会った時、共に逃げていたのですが、はぐれてしまい・・・・」

何年も前に生き別れた妹の事を聞くと、A様は首を傾(かし)げる


A『分からないな・・・・。朧、ちょうど良かった』


朧「はい、なんでございましょう」

お茶を運んできた朧さんにA様は聞いた


A『姫野雪って子知らないかな?』


朧「あ、はい知ってますよ」

その返事を聞くと、僕は朧さんに向かって体を乗り出す


若子「それ本当ですか?!」


朧「え、ええ、よく文のやり取りをしてますから」

驚いた顔で朧さんは答える


若子「アイツは、雪は、元気なんですか?!」


朧「最近届いた文には元気だって書いてあったわよ」

それを聞いて安心し、その場に手をつき泣き崩れる


若子「良かったっ、良かったっ」

自然と目から涙が零(こぼ)れ、嗚咽が零れる。涙は畳に落ち、畳に染み込む


朧さんは訳が解らないと言う顔をし、A様は、優しい笑みを僕に向けた


僕の涙が乾(かわ)いた頃に

奥から何故か悲鳴が聴こえ、二人は「またか」、と零した






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次回。番外編、右京と左京の悪夢!

番外編・右京の悪夢ー極寒ー→←四十一刻



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新選組(プロフ) - ダメ人間さん» 面白いと言っていただけて、嬉しいです。これからも頑張らせていただきます (2015年5月1日 22時) (レス) id: 188fe80e21 (このIDを非表示/違反報告)
ダメ人間 - 面白かったです!更新がんばってください(=^ェ^=) (2015年5月1日 22時) (レス) id: a4a1923c1c (このIDを非表示/違反報告)
琴ノ羽(プロフ) - 新選組さん» 応援してます〜! (2015年3月19日 19時) (レス) id: 71d13df4a4 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 琴ノ羽さん» そう言っていただけて嬉しいです。更新、頑張らせていただきます (2015年3月19日 11時) (レス) id: 57df6a0ef0 (このIDを非表示/違反報告)
琴ノ羽(プロフ) - 千鶴ちゃん可愛すぎるぅ!更新楽しみにしてます!あたしの天使をなにとぞよろしくお願いします(*^▽^*) (2015年3月19日 6時) (レス) id: 71d13df4a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:新選組 x他1人 | 作成日時:2014年5月5日 13時

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