【d！】クラスの一軍女子の生態解明所【ut】 (ページ13)

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十二話ページ13

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少し肌寒い黄昏の道。

橙色の光に照らされた道を、二人で並びあって歩いていた。

「暑くなったと思っとったけど…まだまだ寒いなぁ…。、くしゅっ！」

「寒そうやな、シッマ。カーディガン使うか？」

「嫌や。臭そう。」

「人の優しさを無下にしやがって…！」

コネシマのために出してやったカーディガンを自分で着てやる。コイツには一生貸さない。

薄暗くなったのに自分の家に呼ぶとは、コイツ恐らく泊らせる気でいるな？

「…コネシマさん。もしかしてなんですけど～、泊らせようとしてます？」

「ん？あぁ、その気でいるけど。」

「ですよね～！」

「なんや、嫌なんか？」

「嫌やわ！誰が好き好んで男の家なんか泊りに行くかよ！」

どうせだったらかわいい女の子の家がよかった。

「おじゃましまーす…。まぁ誰もおらんよな。」

「正解。ま、上がってや。」

コネシマの両親は共働きで、仕事の事情で滅多に帰ってこないのだという。そのおかげで好き勝手出来ているのだが。

「さてさて…。なんのゲーム買ったん？」

「それはな…これや！」

「…ん？なんや、たいそう可愛らしい女の子が描かれとりますけど。え、エロゲですか？」

「いや、ん～、乙女ゲームかな。」

「そんなん買うなんて珍しいやないか。」

「いや、安かったから。」

「…お前の金銭感覚は信用しちゃいけないって僕知ってるんだわ。」

完全クリアをする頃にはもう夜も更けており、コネシマは死にかけだった。

僕はクリア画面をそのままに、コネシマを引きずった。

「んぁ、終わったぁ…？」

「うん、終わったで。お前健康優良児なんやから徹夜でゲームなんかするもんちゃうんやぞ。」

「んん…。」

「うわ半分寝てやがる。」

コネシマはベットに着いたと思ったら、倒れこんだ。手をしっかり握られていた僕も顔面からダイブしてしまった。

「ぶべっ！」

「すー、…。」

「コイツホンマ…。寝てなかったら殴ってたでおい。」

僕はコネシマをもとの体制に戻してから、用意した布団で眠りについた。