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story10 ページ11

だって、


『その前任を殺したの……僕だから』


冷たくなった額を汗が伝う。

そろそろ意識も不安定になってきた。

こんのすけ……来てくれないかな……そろそろ頼りたくなってきたよ……←←

Aくんだってまだ未成年の子供だもん!!←←


薬研「ッそれは、本当なのか……?!」


「本当だよ、」


こんのすけ「A様!」


薬研くんに言葉を返したのは、こんのすけに連れられた加州清光くんだった。

視界が霞んでよく見えないけれど、さっきよりもうんと綺麗になっている気がする。

擦り寄ってきたこんのすけにギリギリの笑顔を向けると、心配そうに眉を垂れた。

そんな顔しないで、と言ってやりたいけど、僕は今まともに話せる状態じゃない。

頭を撫でようと伸ばしかけた手も、こんのすけの頭に届く前に力が抜けてしまった。

すると、どんどんと近付いてきた加州くんは、あろう事か僕を抱き抱えた。


『ぇっ、かしゅ、ぅくん……?』


清光「俺がこいつを預かる。だから取り敢えず、ここは引いてくれる?」


一期「ですが……!!!」


清光「…………良いよね、薬研。」


薬研「っあ、あぁ。」


それを聞くと、加州くんは僕を抱えたままどこかへと向かう。

薬研くんとの約束、早めに果たせるかな……??

チラリと元いた場所へ目を向けると、呆然とした薬研くんが僕の流れ出た血液を見つめていた。

何を思っているのか、直接聞けないから分からないけれど、変に思い詰めていないといいな……

と言うか待って、本当にキツくなってきた……

今まで会った出来事が、走馬灯の如く…………、いや実際、そうなのかもしれない。



どれもこれも、僕にとって嬉しいことではない。

独りで歩く小学校からの帰り道。

ついた家は山奥の小さな家で、中には誰もいない。

机の上に置かれた茶封筒の中に入った何枚かのお金。

棚に飾られた写真立てに映る僕。


一人での記憶しかない僕にとって、これは本当に僕の日常の全てだったけれど、

高校生になってからはこれが《孤独》なんだと知った。


まぁ、友達と呼べる人間も少なかったし、特に思い残すことは…………

って、ダメ。死ぬ事ばかり考えてちゃダメだよね。

敵であるはずの加州くんに連れ去られている時点で危険なんだけど、それでも生きられると信じよう。

意識が途切れる寸前に、加州くんが何か言った気がしたけど、よく聞こえなかった。

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梶屋 - 一番面白いとこで更新止まってる…………和睦の道はないのでしょうか。 (2018年8月24日 8時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
きつつき!(プロフ) - ロワです。さん» 同じですね!今後そう言った場面を入れていきたいと思っていますので楽しみに待って頂ければと思います! (2017年3月18日 23時) (レス) id: e777c39756 (このIDを非表示/違反報告)
ロワです。 - 私も抹茶やチーズ好きで、きのこ嫌いですよ〜!! (2017年3月18日 19時) (レス) id: 8d6b86ff12 (このIDを非表示/違反報告)
きつつき!(プロフ) - コメントありがとうございます!抹茶いいですよね……夢主くんと同じものが好きということは私と一緒((( がんばって更新しますのでどうぞよろしくです! (2017年3月6日 6時) (レス) id: e777c39756 (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 面白いです。夢主君の台詞が滅茶苦茶カッコイイ!きつつき!殿抹茶好きですか!僕も抹茶、大好きなんです!好きなものが一緒で、頬が緩んでしまいました(笑)次回楽しみにしています! (2017年3月6日 0時) (レス) id: 9ddb2aed53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きつつき! | 作成日時:2017年2月13日 22時

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