からっぽ ページ25
※オリジナル
パタンと閉じられる部屋のドア。
その瞬間私の口からやっと
手が離される。
『苦しかった…』
中「余計なことを言うな」
『余計じゃないっ！』
中「家と変わんねえだろ。
何緊張してんだ。」
『じゃあ！系さんも普段通り過ごしてください！』
中「ああ。」
そう言って本を広げる系さん
あ、ほんとに普段通り。よしよし。
『疲れた…』
冷蔵庫から水を取り出して
ベッドに腰掛ける。
水のキャップを開けると
中「俺はAといると退屈しなくていい」
そう言って笑う系さん。
『私の存在は退屈しのぎなのね…』
中「そういう意味じゃない。」
系さんは広げたばかりの本を閉じて
私の隣に腰掛ける
真剣な眼差しに少し緊張する。
私は一口だけ水を飲んでキャップを閉めた。
中「あの時から復讐しか考えてなかった。
あいつが捕まったら、復讐が終わったら
俺はどうなるのか。
UDIもある。だがそれは仕事だ。
それも赤い金魚を探すために神倉さんが
誘ってくれただけだ。」
そう言って私のペットボトルを
奪い取りごくごくと水を飲む。
中「Aがいなかったら
俺は何もない空っぽだったんじゃないか
生きる意味も、楽しみも何もない。」
『えへへ。そう言ってくれると
私も嬉しいけど、でもUDIは仕事だけの
存在じゃないと思うなぁ。
仕事だけの関係の人に長年計画してた
復讐を止められっこないよ。』
そう言って、私も系さんから水を取って
もう一度飲む。
『あの時は悔しかったなー！！
私のほうが長く系さんと一緒にいたのに
なんでUDIのメンバーのほうが
止められたのか、気づいたのかって。
もう、私系さんの隣にいたって意味ないって。
…助けてあげられないんだって。』
ちらりと横目で系さんを見ると
眉間のシワがいつもの二倍。
跡が残りますよお兄さん。
『そう思うとさ。
私も系さんがいなかったらからっぽ
だったのかもねー。
…今でも隣にいてくれてありがとう。』
そう言って、眉間のシワ二倍の
系さんにキスをする。
キョトンとする系さん横目に
『お風呂行ってきまーす』と着替えを持って
バスルームに鍵をかけ籠城する。
『ひゃー！恥ずかしかったー！』
ドアに背中をつけてズルズルと
座り込むとぶっちゃけすぎたし
最後は身体が勝手に動いちゃったしで
恥ずかしくなる。
鏡にうつる私は真っ赤。
とりあえずシャワーを浴びて
クールダウンしよう。
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ハナ(プロフ) - 質問よろしいですか？ (2021年1月6日 11時) (
レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
kurunacs(プロフ) - 真人さん» ツボに入って良かったですw 私もここは書きながら想像して笑って作ったところなんでw (2020年12月13日 9時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
真人(プロフ) - なんです！？やりますー？がかなりツボでした笑笑 (2020年12月12日 17時) (レス) id: e2b1f140f2 (このIDを非表示/違反報告)
kurunacs(プロフ) - cafelepsyenceさん» お待たせしましたーー！！お待たせしてすみませんー！！！ありがとうございます！少しでも頑張る糧になればと思います！また覗きに来てください！ (2020年12月11日 20時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
kurunacs(プロフ) - 真人さん» 真人様！こちらでもコメントありがとうございます！潤っていただけてよかったです！またちょこちょこ更新するのでよかったら見てくださいー！ (2020年12月11日 20時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kurunacs | 作成日時：2018年8月3日 9時
