記録係7【アンナチュラル 】

籠城生活 ページ19

※オリジナル

『しかし、どうしたもんかなあ』

広い部屋に、警察と警察を想っている先輩と
そして、私にとって大切な人。
そして、私は命を狙われている。

さっき持ってきた紅茶を2人分追加して
ゆったりと過ごす。
なんて平和なのかしら。

中「A。全部話は聞いた。
今のところ大丈夫か？」

『え、聞いたの？誰から？』

中「久部」

『脅したんだ、かわいそ…』

酷いもんだ…もう少し穏便に済ませられないのか

中「脅してなんかない。あいつから言ったんだ」

坂「中堂さんは、嘘ついてないよ。
久部くんから言ったんだ。
Aちゃんは大丈夫ですよ、って
…次こそは、守ってあげてって。」

クスクスと笑う坂本さん。
六郎くん、一体どうしたんだろ。

毛「まったく…遊びじゃないんですよ」

『毛利さん』

いつのまにか部屋のドアを開けて
壁にもたれかかる毛利さん

毛「今だって、私入ってきたの
気づいてないでしょ…貴女は拳銃を
下ろしてください」

パッと蒼波さんを見れば
毛利さんに拳銃を向けていた。…さすが

蒼「失礼しました。」

毛「しかし、関係者が入る時はノック五回。
…そこは聞いてなかったんだな。」

蒼「…う…すみません」

『そうなんですか！』

毛「Aちゃんも覚えておいて」

『はーい』

毛「そこの男性2人、
隣の部屋とったから使ってください」

中「俺はここにいる
隣はあとの2人で使えばいいだろ。」

『それ、まったく意味ないから』

なんのための作戦だ。

毛「命令です」

中「ふざけるな」

つかつかと毛利さんに歩み寄り
胸ぐらを掴む系さん。

『ちょ…ほんと捕まるよ、系さ…』

その時、系さんがふわりと浮いた
目を丸くしていると
あっという間に系さんは倒れていた。

中「なっ…」

蒼「公務執行妨害とみなしてもよろしいですか」

毛「…やりすぎだ、バカ」

毛利さんも頭をかかえている。

坂「蒼波さん！すごい！」

パチパチと拍手をする坂本さん。
確かに背の小さい蒼波さんが
系さんを吹っ飛ばせるなんて…

蒼「やだ…私ったら…坂本さんの前で」

坂「すごい！かっこよかったです！
美しかったです！」

『いいコンビなのかもね、お二人さん』

蒼「ありがとうございます」

照れている蒼波さんを横目に
よいしょと、系さんを起こす

中「クソ…」

『あ、こら！クソ禁止！』

ピシッと言うと

毛「どこも、女性が強いんだな…」

と毛利さんに笑われた

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