記録係5【アンナチュラル 】

プレゼント ページ16

※オリジナル



帰りも手を繋いでゆったり歩く。

『中堂さん。ありがと。
初デート、すごい幸せだった。』

中「そうか。」

今日はほんと幸せだったな。
…ニコニコしながら二人で家に帰った。


_____
お風呂から上がるといつの間に撮ったのか。
桜の中遊んでいる私の写真が机の上に
数枚置いてあった。

『中堂さーん。これいつ撮ったの。
もー。被写体が美しいから良い写真ですねー』

と笑うと、頭を叩かれる。

『いたっ！…冗談だって…』

中「そんな美しい被写体に頼みがある。
…また、写真撮らせてくれないか」

そう言って、ぷいっと明後日の方向を見る
中堂さん。照れるなら言わないでほしい。
こっちだって恥ずかしくなるわ…！

『わ…私で良ければ…
…でも、撮る前に許可とってよねー！！
モデル料高いよー！！』

と、ふざけてみれば「うるせえ」と
真っ赤な顔で再び頭を叩かれた。

『…暴力反対…』

手加減なしかー。連続は痛いよー。
と、頭を抱えて座り込むと
慌てた様子で駆け寄ってくる中堂さん。

『…心配するなら、やらないでよ。もう。』

中「悪い。次から手加減する。」

『叩くには叩くのね！！！』
_____

数日後、
中「A、ちょっと来い」

夕飯を作ってると中堂さんが
手招きしている。

『んー？何ー？』

とりあえず火を止めて
中堂さんのところへ向かう。

中「手出せ。」

『えー。何怖い。』

いたずらされそう。
やだなー何置かれるんだろ。

中「ほらよ。」

手に乗せてくれたのは、
この前の桜がラミネートされた栞だった。

『わあ！！すごい！可愛い！』

中「やる。いらねえなら返せ」

『誰がいらないって言ったー？
中堂さん、ありがとう！』

ニコニコとしていると
「おう。」と言いながら頭を撫でてくれる。

えー。こんなに幸せで
私いいのかしら…！？

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