記録係2【アンナチュラル 】

予備校 ページ28

六郎くんに教えてもらったスーパーへ
行った帰り道、ミコトさんと
弟さんが話しているところに遭遇した。

秋｢本当にごめん!｣

ミ｢大丈夫、
白井くんに私の番号送っといて
いつでも連絡していいよって｣

秋｢分かった｣

ミ｢じゃあね｣

ちょっと声かけよっと！

『ミコトさん！』

ミ「A！どしたの？こんなとこで！」

『スーパーの特売の日なんです。』

両手いっぱいの買い物袋を掲げてみせると
ミコトさんに笑われた…何故

ミ「Aって、結構力あるしよく食べるんだねえ。見かけによらずー」

頭を撫でられる。子供じゃないやい！

『どうせ、食べても背は
伸びないですよーだ！！』

ミ「ごめんごめん！もーAかわいすぎ！」

『そういえば、ミコトさんはどうしてここに？
弟さんもいましたよね？』

ミ「秋ちゃんここで先生してるの。
で、ここの生徒が法医学に
興味あるから話聞きたいって！」

『すごい！頭いいんですね！
それで、その子はどうして法医学に興味を？』

ミ「それが、来なかったの。
とりあえず、
電話番号は教えたし何かあれば連絡くれるよ！
…って、こんな時間！早く帰らないと！
A、また明日！」

『はい！おつかれ様です！
また明日もよろしくお願いしまーす！』

駆け足で去るミコトさんに
電話番号を他人に教えて
大丈夫なのかと心配になった。

また明日、きちんと言おうかな。
ミコトさんが遠くでくるりと振り返り
また手を振ってくれる。

可愛いなあ…と手を振り返し家に帰った｡


＿＿＿＿


『ふー…重かった…』


さすがに、
このいっぱいの買い物袋を両手は
正直きつかった…いててて


中｢おい。｣

『ひゃあああああ！！！』

中「うるせえ」

中堂さんがいた…真っ暗闇で。

『事前に連絡してくださいよ…
そして、電気つけてくださいよ…怖い』

中｢別にAの部屋だ
自由に出入りしたって良いだろ。｣

『いや、私の部屋なんですが。』

すると、中堂さんが私の手を取る。
手のひらにくっきりと買い物袋の
跡が付いていた。重かったもんなあ。

中｢あんなにたくさん買うなら、俺を呼べ。」

『ふふふ…今度からそうします。』

中「A、腹減った」

『来ると思わなかったから、
何も用意してません…
今から作りますが良いですか…？』

中「構わない。」

と言いながら、買ってきたビールを開ける。

『それ！私のー！！！』

優しんだか、意地悪なんだか…。

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