記録係2【アンナチュラル 】

視線 ページ25

※オリジナルです

中「意味もきちんと言ってやろうか？」

『い、良いです！遠慮します！』

なんなんだこの人！！

中「そうか。残念だな」

と、腕の力を強くする。
しかし、痛いほどではない。

『…優しいですね』

こんな関係いつまで続くかな。
私が気持ちを伝えたら…
もう一緒は居られなくなるよね。
だったらいたずらでも意地悪でもいい。
こうして、疑似恋愛体験を楽しめばいい。

中「Aだからな」

どういう意味なの。
お姉ちゃんの妹だからでしょ。
そういう意味なんでしょ。

すると突然

中「寝たふりしろ」

『は？』

中「また聞こえねえのかよ…寝たふりしろ」

『なんでですか。』

突然の要求に思考回路がショート寸前。

中「ブラインド…閉め忘れた」

『…！？』

抱きしめられながら、後ろから
何か視線を感じてたけど…それか！
気のせいだと思ってたのに！！

中「このまま寝るか。おやすみA」

自由すぎる。

『おやすみなさい…てか、閉めたほうが…』

中「今閉めてもいいが…閉めたら
昨日の続きをしたくなるがいいか？」

『昨日の続…』

昨日…昨日！？

『う…え！？あ、あの！』

中「冗談だ。そんなに嫌だったのか」

くくく…と笑う中堂さん。
もう振り回されっぱなしだ。

『え！？違う！違います』

中「静かにしろ」

そして、目を閉じる中堂さん。

何を考えてるのか
全くわからない。

遊ばれているのは確か。
もう寝るしかないか。と目を閉じる。

___
中堂さん視点

久部と話してるAに腹が立った。
また過保護だと言われるだろうか。

気分が悪くなって所長室に入ると
Aが心配で見にくる。

…それだけで嬉しいと感じるのは
いけないことだろうか。

この関係がいつまで続くか分からない。
Aへの気持ちが
あいつと重なっているのに気付くと
罪悪感が大きくなる。

あいつが好きなのか
Aが好きなのか。

全く頭の中の整理がつかない。

Aを抱きしめると
ラボのやつらが目を丸くしてこっちを見ていた。


…まずい。閉め忘れた。

とりあえず寝たふりをすると
目を閉じるA。

ずっとこのままが幸せなのか。
それとも…
考えてる内に意識は途切れた。

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