記録係2【アンナチュラル 】

部屋 ページ3

こそこそとラボを後にした私と中堂さんとミコトさん。向かったのは近場の100円ショップ。
品揃えが豊富でほぼ雑貨屋みたいになっている｡

そこでプランクトン発見に必要な材料を揃えて
今回の実験室になる中堂さんの家へ向かった｡

『お邪魔しま〜す』



初めて入った彼の部屋には
人が住んでいるとは思えないほど生活感がない｡
たくさんの本が並べられているだけの部屋｡


ミ｢中堂さん...何年ここに住んでるんですか？｣

中｢UDIに来てからだから...1年前か？｣

ミ｢人が住んでる部屋には見えませんね｣

中｢だろうな｡基本ラボかAの家に泊まってるからな｡｣

ミ「え！！？Aの家！！？」

『そんなに驚く…？』

びっくりしたミコトさんにびっくりした。

ミ「年頃の女子の家に泊まるなんて何してるんですか！」

『大丈夫だけど…』

ミ「A！だめだって！」

中「おい！…足りない…！」

ビニール袋の中から実験に必要なものを取り出している中堂さんが決定的なミスに気づいた｡

『あ...顕微鏡』



そこで中堂さんが六郎くんを呼んだ。
頼るなんて珍しい。




ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

実験の準備を進めているとインターフォンが
来客を知らせた｡


『六郎くん来たーー！』


あいにく手が離せないタイミングだったため
ミコトさんが玄関へ向かってくれる｡
エプロンをつけたミコトさんは本当可愛い。


玄関から「おめでとうございます」という
六郎くんの声。何か勘違いしてませんか？

六「Aちゃん…！これはいったい！？」

『まって、その前に「おめでとうございます」って？』

やはりミコトと中堂さんが同棲していると勘違いしていたらしい｡違うよ…


とりあえずの状況を説明すると
六郎くんも手伝ってくれる事になった。
六郎くんが仲間になった！

中｢あぁ､クソ全然見えねぇ｣

柔らかいウニのプランクトンを溶かさないように
ゴミを消したいのに…

『ちょっと強すぎるかな？』

そこでまたまたヘルプとして夕子さんを呼ぶ事に...

夕｢あんた達､ほんっとに仕事好きね〜。はい､頼まれたやつ｡｣

そう言って夕子さんがビニール袋から取り出したのはウニのプランクトンを溶かさない程度で
ゴミを除去できる程度の強さをもつ洗剤だった｡


ミ｢ありがと...助かった｣

中｢よくやった｣

あら、褒めた。珍しい。

愛→←呼び出し

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す