記録係2【アンナチュラル 】

爆走 ページ17

調布西飛行場に着いた時には すでに飛行機は出発していた。
木｢どうします？行っちゃいますか？｣

隣に木林さんがいつもとは違う笑顔を見せた｡
…あ、やな予感が。


『えっと…車が壊れなければ…』

そのままスピードを上げて
柵を壊し､滑走路へ突っ込んでいく｡


『なるほど酔い止めってこういうことか』


木｢昔、中堂さんにあったばかりの時ですかね。「お前の運転は危険だ！殺す気か！」と怒られました。気をつけてはいたんですが。」

と、笑う木林さん。
ずっと我慢してた彼本来の運転。
楽しそうでなにより。

飛行機と並ぶと飛行機の中で苦しそうな立花さんの姿が見えた｡

ブレーキをかけるように
車から叫んで指示をだすと､
飛行機はなんとか止まってくれた｡



『木林さん！ありがとうございます！』

ミ「救急車呼んどいてください！」

急いで端末を外すも
立花さんの意識は既に無かった｡


ミ｢人工呼吸で酸素を供給する｡｣

夕｢マジか...｣

夕子さんが“自分の撒いた種だから”と変わるが
「あれ？あれ？」と軽くパニックに。


『私やります。代わってください。』

早くしなければ...命があっても後遺症が確実に残る。

その時「僕がやります！」
六郎くんが駆けつけて変わってくれた｡

正確な六郎くんの処置のおかげで
立花さんは一命を取り留めた。


木｢お見後でした｡｣

六｢いや､一応医学部ですし｡｣

『六郎くんありがとう｡』


そこに毛利さんがやって来て
犯人は捕まえてくれたとのこと｡

夕｢ざまぁ見ろー！｣

ミ｢私達...事情聴取ですよね？｣


しかし、

毛｢君たちあれだよね...？
通りすがりで 呼吸困難の人助けただけだよね？｣

『え？』


毛｢もう帰って下さい､邪魔だから｡｣
そう言って去っていく毛利さん。
とってもいい人だ。


ミ｢すいません､私達ここで｡
東海林がどうしても飲みたいって言うんで｣

夕｢誘ったのはミコトだけどね！
あ､Aも行こ？｣

『すいません…ちょっと疲れたのでパスで。』

木｢2人とも...仲が良いですね｡
長年のお友達のようで｡｣


えー！？同僚ですー！
なんて笑う2人を見ると羨ましくなる。

六｢わっかんねぇなぁ。｣

『ねえ、六郎くん。私達は友達？』

六｢え？同僚ですー。｣

と、夕子さんの真似をする六郎くん。

『あ、そうですかー失礼しましたー。』

そんな私達をニコニコと
「お二人もとてもいいお友達のようで。」
木林さんが見ていた。

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