記録係。【アンナチュラル 】

パワハラ ページ25

坂本さんの訴えの内容は凄まじいものだった。


神「UDIで臨床検査技師として働いて3ヶ月。その間ずっと、法医解剖医・中堂系によるパワハラが続いていて、彼と一緒に働くのは苦痛である。よって、中堂系の辞職を求める。」

夕「中堂班、3日で辞めた人はいたけど…」


ミ「辞めさせようとした人は初めてだわ。」


『すごい！！ガッツがあるね！』
と、拍手をするとガッと手を掴まれ一言。

中「褒めるな。」

『中堂さん、どうするんですか？』


中「無視だ。」

『うわーいーけないんだ、いけないんだー！』

と、指を指すと指を強く握られる。
痛い痛いー。


神「無視できませんよー！うちの監督責任だって問われるし、パワハラを労基に訴えるとか言ってるんですよー。」


ミ「事情は分かりましたので、代理証人の件は私がお引き受けします。」



そうして午後。

検事である烏田さんがラボにやってきた。



ミ「法医解剖医の三澄です。」


烏「検事の烏田です。……あなたが、三澄さん？」


ミ「ええ、、なにか？」


烏「いえ、苗字しか伺っていなかったもので、てっきり男性かと。」


ミ「……女性だとなにか不都合でも？」


烏「いえ、始めましょうか。」


お茶を持っていくと、こんな会話が。
男女差別か？
女の何が悪い！！
お茶を出してもありがとうも何もない！
ああ！この人嫌いだ！

ぶそっとしながら出ていくと
夕子さんが「Aちゃん…ちょっと」と
手招きしている。

『何？何？良いものあるのー？』

夕「はい、どうぞー」

と、渡されたのは封筒。

夕「中堂さんと見てみたらー？」

と、言いながら笑顔で部屋を出ていった。
なんだろう、お金かな？

『中堂さーん。夕子さんからー』

中「…なんだ、これ。」

中身を見ると、中堂さんにお姫様抱っこされてる私の姿。ああ…血まみれじゃなきゃ雰囲気あったのに。

中「…！？」

『いつの間に撮られたやら。恥ずかしいー。
中堂さんカッコいいー王子様みたいーー』

と、拍手すると

中「うるせえ」と一言。
そして写真を持って出ていった。

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