記憶力。 ページ10
伊吹「さっきの調書の内容、報告書にはちゃんと書けるよー!大体覚えてるんで!だからAちゃんはそんな顔しないでよー。」
さっきの九重さんの呟きと共に
またそんなこと言うからもっと
気分が下がる。ああ…私がきちんと先輩を
見ていればこんなことにはならなかった。
志摩「記憶を過信するな。記憶にはバイアスがかかる」
伊吹「バイアス?」
『簡単にいうと思い込みで話が曲がっちゃうことですよ。無意識の内に』
伊吹「ふーん、じゃあどうしたらいいのー?」
『うう…私がもう一度調書してきます…』
志摩「まて、A。…てってれー。報告書書いたら返してくださいね?」
『ボイスレコーダー!!!』
伊吹「勝手に録ってたのかよ。信用ねぇなあ。」
志摩「あぁ、ないですよ。俺は自分も他人も信用しない」
『…。』
やっぱり、ちょっと性格が明るくなってもそこは前のままか…。とぼとぼと先を行くとパーキングが見えてくる。
『あ、ここ…』
看板があったであろう場所には外した痕が。
伊吹「てかこの中から探すの?車ぁ。」
志摩「車ごと持っていかれてなければな」
伊吹「どんな車かも分かんないのにぃ」
志摩「1台ずつ潰すしかない、取り敢えず防カメ見せてもらう」
『あ!あれ!見てください!煽り運転の車!』
伊吹「ん…?お!お手柄Aちゃん!」
たたたっと赤い車に駆け寄って中を見る
志摩「…本当だ、ナンバーも一緒。まった、鍵があいてる。」
伊吹「ねっ、手袋片っぽ貸して!」
志摩「嫌だ。」
『持ってないんですか?』
伊吹「うん」
『…次からは持ってきてくださいよ。』
伊吹「ありがと!わーいAちゃんの手袋ぉー!」
するとその手袋を志摩さんがバッと取り
志摩「…使えよ」
と、志摩さんが伊吹先輩に手袋を渡した。
伊吹「え、何突然。もういらないって。」
志摩「使えって!貸してやるよ!」
伊吹「いらないって!聞こえてる!?志磨ちゃん!?」
なんだこのやりとりは。
わけわからん…。
『はいはい、どっちでもいいから早く車内見ましょうねー』
バタンとドアを開けると志磨さんが折れた。
伊吹「いえーい!俺の勝ちぃっ!」
『志摩さん、これ…ドライブレコーダーありません』
とりあえず先輩は置いておこう。
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kurunacs(プロフ) - 真人さん» 真人様!?お久しぶりです!こちらも見に来ていただけたとは!すごく嬉しいです!更新速度は遅いですが、まだ更新中なのでよかったら見てくださいー!!すごい嬉しいっ!!!! (2020年11月30日 20時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
真人(プロフ) - くっ!私とした事がっまさかお気に入り作者に登録し忘れていたとはっ!相変わらずキュンキュンします泣 良かった…更新あって良かったです泣 (2020年11月30日 9時) (レス) id: e2b1f140f2 (このIDを非表示/違反報告)
kurunacs(プロフ) - 師走みかんさん» ありがとうございます!皆さんに楽しく読んでもらえるのが一番なので、なるべく修正していきたいと思っています…!これからも頑張りますのでまた読んでくださいー! (2020年9月1日 6時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
師走みかん(プロフ) - kurunacsさん» 修正について全然大丈夫ですよ!この素敵な作品は作者様の作品ですし、特に気にされる必要はないと思います。これからも執筆頑張ってください!楽しみにしています! (2020年8月31日 15時) (レス) id: c063fc0f7b (このIDを非表示/違反報告)
kurunacs(プロフ) - 師走みかんさん» いえ、ありがとうございます!たしかにいろんなところに散りばめてしまい全て修正は厳しいので、「音」の部分だけ変更しました、全て修正できず申し訳ありません…! (2020年8月31日 7時) (レス) id: dee2fda631 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kurunacs | 作成日時:2020年7月13日 8時