真ん中【MIU404】

パーツ。 ページ11

「分かりました、後は任せて下さい」

志摩「お願いします」

『お願いします』

伊吹「終わり？」

あのあと車内を見て分かった全ての情報を
引継ぎし、署を出ると雨が降っていた。

伊吹「やりがいは？機捜のやりがい」

志摩「これが俺たちの仕事、職務」

『これで今回の件はお終いです…』

伊吹「警察って命懸けでしょ？なのに給料高くない。捜査一課なんていったら四六時中捜査に明け暮れて家にも帰れない。それでもなんでやるのかって言ったら、正義感。犯人を捕まえたい、それしかないでしょ？」

『機捜はその前までを整理するのがお仕事です。』

伊吹「ええ！！！？張り合いないっ！！」

志摩「だからそういう仕事。検挙率を上げるためのパーツとして働く。」

『そう、私たちはパーツなんです。』

志摩「自分の満足の為じゃない。あと一つ言わせてもらう」

伊吹「まだ言うの〜？」

志摩「俺は自分の事を正義だと思ってる奴が一番嫌いだ。一度分駐所に戻る」

するとそこへ本部からの要請が入った。

『おばあちゃんって…』

後部座席に置いてある袋を見る。
まさか…

伊吹「…昼間の婆ちゃん家に帰れてない」

『隅田署に落とし物届けに行きますし…情報提供しましょう。』

隅田署に行くと1人の女の子が椅子に座って寝ていた。

「おばあちゃん…」

『…絶対見つけるから。待っててね。』

「ごめんね…おばあちゃん…」

頭を撫でると志磨さんが
「行くぞA」と腕を引いた。

そのままおばあちゃんがステッキを買ったおもちゃ屋に話を聞きに行く事になったが「最後の１個だったから近くの別のお店を紹介したんです」と袋に書いてあるお店で新たにステッキを買ってないことが判明した。

『そのお店の地図ってあります？』

「これです。」
『ありがとうございます』

志摩「行こう」

貰った地図を手にお店に急いで行ったが、既に閉店した後だった。

『電話もダメだ…』

志摩「明日にならないと無理だな」

『そんな…こんな雨が降ってるのに！』

伊吹「この通りにある防犯カメラの映像全部調べて婆ちゃん探そうぜ」

志摩「人探しは機捜の仕事じゃない」

伊吹「冷たい！」

志摩「もしやるなら俺たちだけで勤務時間外に防犯カメラの映像を1つ1つ目で見て探さなければならない」

伊吹「そんな事してたら婆ちゃん死んじゃうよ」

志摩「だからこそ生活安全課に任せた方がいい。早く帰って報告しよう」

『死んじゃうって…どうしよう』

志摩「とりあえず行くぞ」

音。→←記憶力。

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