好きが故だと気づいてください

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「おはようございます」


『おはようございます！』


「お変わりないですか？」


『大丈夫です！』







紫耀に後押しをしてもらったから


ちゃんと気持ちを伝えると決めて来たけど


なかなか言い出せないでいる







『Aちゃん、今日元気ないなぁ』


「そ、そんなことないよ！」


『ほんまぁ？ならいいけど』







どうしよう、どうしよう、と


だんだん焦りを感じてきた







________________ コンコンッ







『はいっ！』


「失礼します。

永瀬くん、足の状態はどう？」







突然入ってきたのは


永瀬くんの担当医師である横山先生







『ほとんど元通りになってきたと思います』


「リハビリも頑張ってるもんね！

検査結果も良かったから明後日退院です」


『まじすか？！

ありがとうございます！』


「それじゃあ、失礼しました」







永瀬くんは明後日退院することになった







「廉くん、やっと退院できるね！」


『ほんまやっとやわぁ、

でもAちゃんに会われへんくなるの寂しいわ』


「わ、わたしも、

治るのは嬉しいけど寂しい…」







明後日退院ってことは


今日か明日に言わなければもう会えなくなってしまうんだ







「廉くん、あのね……」







________________ プルルルル







「はい、神宮寺です」


「急患です、フォローお願いしますっ！」


「わかりました！今すぐ向かいます」







『Aちゃん…？』


「ごめん、急患入ったから行くね！」







意を決して言おうと思ったけど


いいタイミングで急患の連絡が入った







明日必ず言おうと決めて


廉くんの病室を後にした







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