売れ出した頃by宮下 ページ3
俺は養成所を卒業して相方の草薙とフリーランスで活躍している。まだ所属事務所も決まっていない。
そんな時にお正月の番組の出演権が得られた。
おもしろ荘という番組だ。
草薙は緊張で焦っている。そんな草薙に声を掛けて肩を叩いてやった。
宮下「大丈夫だって。練習通りにすれば上手くいくから。」
草薙「でも、もし、もしももし、俺がしくじったらぁ。あー、ダメだ無理無理！！」
頭を抱える相方にため息をつく俺。
草薙のことがほっとけなかったからコンビ組んだんだけどさ。
コンビ名も思いつかないから適当に2人の名字で。
本当は草薙の漢字が間違ってたらしく俺が書いた後に気づくという。
草薙じゃなくて草��だったらしい。
そんなこんなしてるうちに俺らの出番が来た。
挨拶や意気込みを済ませてスタジオに入ると漫才が始まった。
岡村さんも有吉さんも笑ってくれて嬉しかった。
俺らが太田プロを所属事務所に考えてると話したら有吉さんが是非！と言ってくれた。
草薙が調子こいて"車買ってくれるんですよね？"と何度も聞いていた。
こうして俺らの初のテレビ出演は幕を閉じた。
どれだけの視聴者の心を笑わせたのかは定かではないがやりきったという思いが込み上げてー？
いや、ここは分析すべきだ。やっぱりやり切ってなんかいないじゃないか。
俺は何やってんだ？一つ一つの漫才。その後のトークにコール&レスポンス。
悔しい、ああ悔しい。
次回、テレビ出演のオファーがあったら見てろよ！！
こうして時が流れ、俺と草薙は太田プロに所属となった。2人で並んで宣材写真を撮った。
パシャリ！！
これでよかったんだよな？
そうだ。俺らはもうフリーランスじゃない！所属芸人となったのだ。
これからテレビに出まくってやるし、事務所ライブも欠かさず出席してやる！
覚えてろ！！
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作者名：アレグレット・マホーンズ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kurumikan29/
作成日時：2020年4月3日 23時
