賄いと弾む会話に自然と笑顔！ ページ5
翌日のお昼終わりに一旦お店を閉めた。これからディナーの準備があるからだ。
そして従業員にとってはほぼ毎日お楽しみなことがあるのがこの時間♬
石橋「みなさん、賄いの時間ですよ。」
うわっ、チューボーですよ！の番組でやってたやつだ。本当にこのレストランにも賄いってあるんだね。
シェフ達やウェイター&ウェイトレスが一堂に集まるこの時間！
お店のカーテンを閉めて明かりのついたお客様テーブルを縦にくっつけて私達の遅いランチがスタート！
後藤「ここの賄いはシェフ達で当番制だからAさんもいつか当たるから覚悟しておいてね。」
A「いずれは私も作るのかぁ。」
後「ここの賄いはお客様にお出しする材料の余ったやつを使って作るんだけど石橋オーナーのチェック入るからね。Aさんの胸にもついてると思うけど星マークを増やすには賄いの味を石橋オーナーに認めてもらわなきゃだからある意味昇格検定みたいなもんだな。」
A「そうなんだぁ。それで今日は誰が賄い担当なんですか？」
私が周りを見回すと大きな木のお皿を運ぶ秋山シェフがいた。
秋山「今日の賄いは俺が作ったチーズやら野菜の端っこで作ったクアトロチーズと野菜ピッツァね。さぁ、切り分けて食べよう。」
秋山シェフが切り分けてくださりみんなのお皿にピザが乗った所で早速食べることに。
みんな「いただきまーす。」
秋「みなさん召し上がれ！石橋オーナー如何ですか？」
石「さすが、秋山シェフですね。美味しいです。やっぱフィレンツェで修行しただけありますね。今後もよろしくお願いしますよ。」
A「フィレンツェで修行ですか？凄いですね。」
秋「あれ？Aさんには話してなかったかな？若い頃に本格的にピッツァが学びたくてイタリアのフィレンツェに留学してたんすよ。それがイタリア行って一番驚いたのはそこで財布スられちゃってね。ちょっといいかな？なーんつって女性の方に胸のポケットに手を入れられてササッとね。あとでカードだけ返ってきたけどそこが日本の良さってやつ。海外なら絶対盗まれて終わりだからね。」
みんな「へぇー。」
友近「イタリアにもスリあんねんなぁ。」
山本「怖いですね。」
秋「でも楽しいことも色々あったフィレンツェでしたよ。お陰で美味しいチーズと巡り会えてチーズのソムリエ取得して今こうして従業員にもお客様にも美味しいピッツァ作れるんですから。」
秋山シェフの話に自然とみんなも笑顔になった時間だった。
by kurumikan
優しさの人→←はじめのErrore continuo(失敗続き)…
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作者名：アレグレット・マホーンズ／なるこ x他1人 | 作成日時：2019年9月29日 13時
