HONESTLY4 ページ38
MISATO side
私はAの家を出て走ってからは思い出せない。気がついたら家に着いていてめっちゃ泣いた。
こんなに涙したのは久しぶりすぎてBiSHのライブ以来?
こんな風になるなんて思いもよらなかった。私が不安に思ってることを聞いてもらい共感して欲しかっただけなのに。
確かにAの言う通りに信用していたのかといえば少し疑ってはいたけど・・・。
ああ、あんな風になっちゃうんだ。彼の一面を見てしまい、信頼は0に近くなってしまった。
怖い怖い怖い・・・・という恐怖心と共に見られてしまったという失望感が入り混じった感情が湧き出てまた涙が出てしまった。
信じらんない。なんで?なんで?
もう怖くなってしまいLINEができないまま日々が過ぎていく。気がついたら8月に入っていた。
もう1ヶ月か。前なら会えなくてもSkypeもあったけどそれすらもやらなくなってしまった。
この間、チッチとハシヤスメさんとランチした時に彼と会っていない経緯を話した。
「そりゃそうだよね。こっちが不安なんだから話くらい聞いてくれてもいいのに。」
チッチが私の話を聞いて頷いてくれる。
「そっか。でもわかるー。信用ねぇのかよ?とか言うけど信用ないから言ってみたんじゃんね。いちいちうるさいんだよって私なら言うけどな。」
アドバイスをくれるハシヤスメちゃん。
「もう、どうしたらいいかわかんなくて。会う顔もないし・・・。」
「でもこのまま別れるの?」
チッチが寂しそうに私に聞いてきた。
「えっ・・・?」
別れる・・・私はその言葉が網の中をよぎり頷いてしまった。
「そっか。別れるも続けるもリンリンの自由だからいいんだけどさ。他に何かあったらいつでも言ってね。」
チッチが私の手を握って言ってくれたことが嬉しかった。
「仲間だからなんでも相談に乗るよ。」
ハシヤスメさんの頼もしい言葉で勇気付けられた気がした。
私はこの日の夜、Aに久々にLINEを送った。
MISATO ANDO久しぶりだね。読んでますか?じっくり考えたけどもう、終わりにしたいから私たち別れようと思う。さようなら
これでいいんだきっと。後悔はないよね?
そんな時にすぐに彼から返事が来た。
A謝りたかったのにごめん・・・もう遅いよな。
この言葉を見た時に私の心の中がモヤモヤでいっぱいになってしまった。あれれ?
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作者名:kurumikan212 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kurumikan29/
作成日時:2023年11月20日 18時