推し恋〜波瀾万丈恋物語3 (ページ37)

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HONESTLY3 ページ37

「いやぁあああ！やめてよぉ、やめて、やめてってば。」
みさが必死に抵抗するのもお構いなく俺の理性は壊れてしまった。

涙を流しながら必死にもがくみさを見て俺は言った。

「こんなことされたくないなら帰れ！」
「わかったわよ。帰ればいいんでしょ！」
いそいそと服を着てみさが俺の家を出て行った。

バタンッとドアが閉まる音がして俺は頭を抱え込んだ。

この時は後悔よりも怒りの方が収まらずに湧き出てしまった感情と共にジタバタしながらテーブルの上にあった雑誌を床に投げつけた。

「くそっーーーー！！！！」

こんな時までBiSHの歌が頭の中を駆け巡る。

わかりあう？どうやって？確かめる？今更？

やり直す？いつから？

どこで間違えてやなやつになったんだろうなー俺。

そんなことを考えながら風呂に入って俺は寝た。

翌日、スマホの画面を押してLINEを開くも・・・みさからは何も届いていなかった。昨日のやり取りが既読ついてて返信されただけ。

翌日になって何か気がついた。ぽっかりと空いた心の穴をどうやって埋めようか必死に考えていた。

この1年半、押しに嫌われないように最善を尽くしたつもりだったのに無駄だったのたろうか？

もっとガツガツ行けばよかったのだろうか？

都会の友達にマウント取られてその時は俺なりの意見を言ってたけど間違っていたんだろうか？

あんなに目から涙を流しながら怯えている彼女を見るとプロミスザスターを思い出した。

彼女の心に傷跡を作ったのは自分で間違いなかった。やってしまった・・・・。

昨日は怒りしか湧かなかったのに翌日になってみればなんだか物寂しく虚しく見えてしまった。

俺の方が大人だったのに・・・何やってたんだろ？

でも今すぐ謝っても到底許されることではない。俺は今年の夏を台無しにしてしまったんだとこの時に初めて思った。

昨日のうちに全部見たわけではないけどインナーの下に隠れた白い肌と膨らみを明るい部屋の下で見てしまった。

本来ならゆっくり段階を踏むべきだったんだろうが理性を失ってしまった俺には考えもつかなかった。

そして触ってしまった。

大丈夫、上だけだからとかそういう問題ではない。相当に傷つけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

この先、推しを失うのか？そうだよな。こうなってしまった以上、みさは戻ってこないだろう。それでもどこかで謝りたいけどどうすればいいんだよーー。