推し恋〜波瀾万丈恋物語2 (ページ7)

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現実に立ち向かえ！ページ7

それから俺たちはLINEで連絡を取りながら気兼ねなく会う日々が続いた。

そしてこの日は久々に兄貴と約束して飲みに行った。
「それは大変だったね。確かに週刊誌は読んでたけどそこまでだったとわね。」
みっさんが飲みながら頷いてくれる。
「色々あったんすから。そういう、みっさんはアンチとかマスコミとか怖くなかったんですか？」
枝豆を食べながら聞く俺。
「そりゃ、正直言って怖かったさ。なんせ奥さんは元アイドルだし俺とは年齢も離れてるからね。年の差って言ってもずいぶん離れてると若い子目当てなんだろ？とか逆に奥さんの方もパ◯活ですか？とか言われて病んでた時もあったみたいだよ。でもさ、周りがどうこう言おうが2人の絆があれば乗り越えていけるんじゃないかな？」
みっさんが笑顔で言う。
「そう言うもんなんすかねー？俺は耐えられたからよかったけど彼女に怖い思いさせちゃったみたいで。申し訳なかったかなーって。でも逆に彼女の方も俺が一般人だから巻き込んでごめんねって言ってて。俺はそんな気は微塵もないんですけど、気を使わせちゃって悪かったなって。」
俺はビールを飲みながら話す。
「うんうん。でもAくんの言う通りに俺らは悪いことしてないんだしさ。そこは正々堂々と立ち向かっていくべきじゃないかな？せっかく付き合えたんだろー。それにお互いの気持ちが通じ合っていれば乗り越えられると思うよ。愛って偉大だからさ。」
みっさんが頷いて話してくれる。
「ですよね。俺は8年間も彼女を推してきました。そりゃ、世間からすれば浮気とか不倫とか蔓延ってますけど、絶対に誓いますからね。俺はそんなことするつもりないし、誤解させたくないってことも彼女に言いました。まぁ、世間が俺について誤解してるならアレですけど。」
やっぱりオタクの神様である兄貴と話すと話しも合うし、俺の話もわかってくれる。ある意味先輩ではあるけど推し友ができてよかったとつくづく思った。

そうだよな、正々堂々と立ち向かっていけばいいんだよな。

みっさんと飲んでから数日後。マスコミもがらりと変わったのか俺やみさにまとわり付かなくなり、週刊誌の報道もなくなっていた。
そしてアンチコメントも見かけなくなった。

今、コンビニで週刊誌を立ち読みして思う。

敵から俺たちは勝ったのかなって？あの時、踏ん張っていてよかったなと思いながら雑誌を元の場所に戻してコンビニを後にした。