#27 ページ27
「え？マジ高校生なの？やば！」
どこへ向かってるのかわからない。
けどこの人のノリ楽しいし、きっといい人だから気分は悪くない。
「俺、下手したら誘拐犯とかにされちゃう？やばいんだけど(笑)」
「ただの家出だし、たぶん誰も探してないから大丈夫」
「家出とか不良少女なの？(笑)」
このお兄さんの名前は、じゅりっていうらしい。
私も、自分の名前だけは名乗った。
これでお互い名前しか知らない関係。
もうすぐ23:30になる。
じゅりくんが私を連れて行ったのは、大通りから少し逸れた場所にある公園だった。
ベンチに腰かけて、隣でタバコを吸うじゅりくん。
何の根拠もないけれど、その横顔を見ているとやっぱり到底悪い人には見えなかった。
樹「なーに？そんなに見て、興味あんの？コレ」
「…いや別に」
樹「あ、不良少女だからもう吸ったことあるとか？」
「ないけど…美味しいの？それ」
樹「俺的にはね。でも身体には悪りぃからJKはやめときな」
ほら、やっぱいい人じゃん。
じゅりくんの口から吐き出された煙が、暗闇に消えていく。
樹「で、どーしてあんなとこにいたわけ。」
私の方に視線を向けずに、じゅりくんが聞いた。
「私のことをわかってくれる人が、誰もいなかったから。」
樹「へぇー。」
「なんかもう、自分を壊したくて壊せなくてイライラした、ただそれだけ。」
樹「…泣いてんの？」
「…泣いてないし。」
うそ。本当はこらえるの必死なの。
言葉に出すとやっぱり、本当に自分が弱くてダメで、孤独だなって感じて辛い。
そっと頭に乗せられた心地良い重みは、きっとじゅりくんの優しさ。
樹「自分が自分のこと、しっかりわかってれば崩れないから。」
私の頭をぽんぽんしながら、ぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。
樹「イライラするってことは葛藤があるわけじゃん？そうやって悩んで苦しんで強くなれるから。」
樹「自分の1番の理解者は自分。いいとこも悪いとこも自分が1番よくわかってる。自分を変えるのも自分なの。」
じゅりくんの声が、すごく優しくて。
堪えていた涙が一粒、手の甲に落ちた。
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なっつ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！！嬉しいです！頑張ります！！ (2020年7月7日 19時) (
レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - めっちゃ良かったです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年7月7日 17時) (レス) id: 910436b2bc (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 紫のたかくんさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです（ ; ; ）ふっかも樹も色々やばいですよね、(笑)これからも楽しいお話をお届けできるよう頑張ります〜！！ (2020年7月7日 13時) (レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
紫のたかくん(プロフ) - 初コメですm(__)m寝かしつけと家事が終わってから1人で悶えながら読んでます、、ふっか、、いやじゅったんも爆弾ぶっ込みすぎ、、たまらん(Ｔ＿Ｔ)ちょっと苦しくなりながらもきゅんきゅんする、、これからも更新楽しみに待ってます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年7月7日 2時) (レス) id: cc53be7d4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっつ | 作成日時：2020年6月28日 23時
