◆ロベイラ種 ３ ページ10
ロベイラ種というのは、『〜種』と呼んではいても犬種や兎種のような独立した種族ではない。とある特徴を持って生まれたものを総じて『ロベイラ種』という名前でくくっているのだ。なので同じロベイラ種だと判断されたとしても、その種族は多岐にわたる。
私の場合は、人間種のロベイラ種、ということになる。
……ややこしいわ。
あらゆる種族に低い確率で生まれるというロベイラ種。その中でも、比較的人間種の女性に発生する可能性が高いらしい。私は運悪く……、その可能性の中に含まれてしまった。
滅多に生まれない珍しいロベイラ種。
それに生まれついたことで、何かいいことがあったかと言われれば、真逆のことばかりだ。
何故なら、ロベイラ種の特徴は体が弱い、ということ。
『確かにロベイラ種は体が弱くて病気になりやすいけど……。今では、ちょっと人より風邪をひきやすいぐらいの可愛いものじゃない。』
ｻﾞﾗ「またあなたはそんな大雑把なくくりで……。風邪をひきやすいぐらい、と簡単におっしゃいますが、今までに何度、その風邪で命を落としかけたと思っているんです？」
『……う。』
それを言われると、弱くなっちゃう……。
最近ではめっきり寝込むことも少なくなったとはいえ、私がここまで成長することが出来たのは家族の献身的な支えのおかげだ。
ロベイラ種の総数が少ないのは、決して発生率が低いというだけではない。その特性故に、ほとんどのロベイラ種が、成人前に命を落としてしまうのだ。
そんなロベイラ種である私がこの年まで生きてこられたのは、父や家族のおかげとしか言いようがない。
父は、伯爵という地位を活用し、金に糸目をつけず、私を生かすために必要なものは何でも手配した。
ザラにしても、彼が私の世話役に選ばれたのは、私の幼馴染だからという理由だけではない。彼が薬学に対して深い知識を持っていた、というのも大きい。兎種は、医学に詳しい種族だった。
私はたくさんの人に守られて、生かされている。
この塔にしても、父が私を少しでも外の世界から守ろうと作ったもの。父は、外界から隔離することで私を病から守れると信じているのだ。
実際、その効果があったのか私は１６まで生きることが出来た。
そういった事実があるため、父や家族が私に対して過保護になる気持ちもわかる。
けれど、それでも。
外の世界に憧れる……。
私はふと、窓の外へと視線を流す。
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フフカ - はい!まってます今日もご苦労様でした。(^∀^#← (2016年4月13日 5時) (
レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます！ そうです、前とは少し内容を変えて書いてみました！！ よくわかりましたね(^○^) これからも頑張りますので楽しみにしていてください！！！ (2016年4月12日 22時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - こんなに遅くからご苦労様です なんとなく今日も来ちゃいました!似ている小説だけど前とは違うので読んでます前より詳しく書いてあるのでとても分かりやすいです(#°∀°♭ 明日もまってまーす(笑) (2016年4月11日 22時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます！ 頑張ります(^○^) (2016年4月10日 20時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - 分かりましたありがとうございます誰オチにするか決まったら教えてください これからも毎日応援してます!!ガンバﾃﾞｽ (2016年4月10日 19時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒメア | 作成日時：2016年3月9日 20時
