星の結びかた (ページ2)

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『久しぶり。優勝おめでとう』

淡白すぎるかとも思ったけれど、なんとなくお祝いしたくなってラインした。サークルに入った当初、同期のほぼ全員と交換したラインだったが、髙比良とやり取りをするのはこれがはじめてだった。

『ありがとうー』
『突然で申し訳ないけど、いつ暇？』
『なんか久しぶりに会いたくなったわ』

え、と思わず声が出る。訳がわからなかった。だってあの日、努力してないだの、恋愛するためにサークルに入っただの言われた、あの日以来まったく会っていないというのに。

『基本土日は暇だからいつでもいいよ』

優勝おめでとうと言ってくる知り合いなんて腐るほどいるだろうに、どうしてわたしに会いたいのか。そう思ったが、せっかくだし懐かしいひとに会うのも悪くないか、と考え直した。

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「久しぶり」
「おー、久しぶり」

髙比良は相変わらずだった。M-1のときと変わらない髪型に眼鏡、あ、でも私服は大学のときよりおしゃれになったな、なんて思いながら、頭からつま先まで彼を見まわす。

「ちょっと、そんなに見ます？」
「ああ、ごめんごめん。垢抜けたなあと思って」
「それを言うならあなたもでしょう。綺麗になっちゃって」

そういうこと、さらっと言うようになったんだ、と思っていると、耳がすこしだけ赤いことに気づく。大学生の頃はいけすかないやつだなと思っていたけれど、案外いいひとなのかもしれないな、とぼんやり考えた。

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