痛いもんは痛いんだ ページ30
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「ッ・・・!!ふっ、腕が震えてるじゃない」
そう言った妹鬼は帯を曲げて私の負傷した(原因はアイツ)腕を狙った。
さすがにヤバいと感じて軋む腕を無理やりねじ曲げて帯を受け流し、下がる。
伊之助達は妹鬼の首を斬ろうとした所まで来たが私が下がった事によって帯により守られてしまったのだった。
「いっ・・・・だぁ"!?曲げちゃいけない方向に曲げた!!」
「だああああああくそ!!向こうは頸斬りそうだぜ!!もっと耐えろよ!!」
「うっせえわ伊之助!!次からイシシって呼ぶぞ!!!」
「誰だそれは!!」
「お前じゃ!!!」
炭治郎と伊之助がよくやる会話を何故かここで披露する羽目になった。しかも立場が逆という。
結局避けまくる状態に戻った私達(しかもあの鬼...何気に私の腕を狙いやがる)に善逸が言った。
「伊之助!千弦!!落ち着け!!全く同時に斬る必要は無いんだ!!2人の鬼の頸が繋がってない状態にすればいい!」
そう、確かに同時に斬らなくても兄妹鬼の頸を斬れれば結果オーライなのだ。
「お前・・・なんかすごいいい感じじゃねーか!!どうした!?」
「いや伊之助・・・おま・・・失礼だろ」
どれだけ頸を狙おうにも帯が邪魔をしてくる。するといつの間にか炭治郎と雛鶴さんがこちらに来ていた。
「作戦変更を余儀なくされてるぜ!!」
「こうなったら炭治郎と私で交代する?まだ私と師匠なら動きやすい・・・かもしれない」
「鎌の男よりまだこちらの方が弱い!まずこっちの頸を斬ろう!!」
全員が炭治郎へ話しかけた。
そして炭治郎は少し考えた後に私へ話しかけた。
「宇隨さんは敵の毒にやられているから危険な状態だ!!一刻も早く___」
炭治郎を言い終える前に私は走り出した。
本当に...私は優柔不断だ。師匠が死なないとわかっていながも尚且つ、師匠が死ぬほど苦しい状況だというまで放っておこうと考えていた。
無常なんだと思って杏寿郎さんを見捨てようとした時と変わらない。
やっぱり私は大切なんだ。
好きなんだ。
師匠も杏寿郎さんも炭治郎達だって、大切で守りたい、一緒にいたい仲なんだ。
途中までぽっかり空いた穴が埋まっていくきがした。
...そういえば、前世では家族に対しても無常で無関心だった事を思い出す。
歳の離れた兄や姉は私に対して僅かな険悪を感じた。それは幼いながらワガママで末っ子として育った運命だとでも言おう。
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紅葉(プロフ) - 一気に読んでしまいました……最高でした。続きを気長に待ちます…… (2021年5月15日 13時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - えっ、て言うか嘘でしょう?もしかして夢主ちゃんのイメソン、あの有名なやつでしょうか?スペイン語で天使って意味があるあれ?しかも作品自体も最高ですし、神様なんですね?そうなんですね?続きが見たいです!更新は無理せず、出来る時にで良いので、お体を大切に! (2020年7月24日 22時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - こんにちは!私も殺戮のエンジェル(←もうこれアウトかな?)や美術館の奴大好きです!思わぬところで仲間と出会えて嬉しいです! (2020年7月24日 18時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
深月あかざ(プロフ) - 累君は下弦の伍では?間違っていたらすいません (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1aaf81dffb (このIDを非表示/違反報告)
なの。」 - 今日一気読みさせていただきました!!!色々な漫画、アニメ、ボカロ要素が入っていて、見ていて楽しかったです!ご飯にパスタを出すので千弦ちゃんに来て頂きたいです(笑)これからも頑張って下さい! (2019年10月1日 0時) (レス) id: 7d6df4c2e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ(猫) | 作成日時:2019年8月27日 7時