ガチ勢じゃないのに転生してしまった。【鬼滅の刃】

詐欺だ！！！！！ ページ35

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「アンタ！！！女じゃねーのかよッ！！！」

「よくも見破ったわねぇ」

「見破ったというか見えてんだよ！？」


詐欺じゃねぇか！！
とよくわからない理由で叫んでいると後ろから風が吹き込んだ。


「＿＿＿霞の呼吸、弐ノ型、八重霞」


長い黒髪がフワリと流れると鬼に向かって大きくカーブを描いた。そして鬼の腕を斬ったのだった。その美しい姿に一瞬見とれると。

鬼が絶叫をあげていた。


「あ"ぁ"あ"ぁあああああ！！よくも！！！殺れ！！お前ら！！！」


そう言うと村人達はふらついた様子で動き出した。目は虚ろで声にならない声をあげている様子を見るとヤク中かよって言いたくなるがこの時代で伝わるかわからない。

でも、ありがたい事に動き出したのは若い村人達だけだった。

つまりお爺さんお婆さんは気絶したまま...なら。


「＿＿＿樂の呼吸、弐ノ型！二重奏」


弐ノ型は水の呼吸と炎の呼吸を混ぜ合わせた物で、何にでもなれる水の呼吸を応用して炎の呼吸の強さを入れた。そしてこの型は障害物があればあるほど強くなる。


「「え？」」


操られた村人を踏み台にしていき、鬼の頸を斬ると黒髪長髪さんと鬼は驚いた顔をした。

そもそもお爺さんくらいしか知らないし、怪我くらい許せってやつだ。無傷で帰れる方が凄い。

鬼は灰になり消えていくと、操られた村人は糸が切れた様に倒れた。


「・・・ふぅ、づがれ"だぁ」


大の字で倒れると黒髪長髪さんが近づいて顔を覗きこんできた。

............................え。


「めっちゃしゅきぃ・・・」

「は？」

「顔がモロタイプなんですけど、え、誰この美少女、いや美少年でも推せる、好みすぎてあれ？私今天国？？桃源郷ですか？？と頭が錯覚起こしてるぅ、生きて私、これは現実、つまり鬼滅の刃には推しがいる、あ、そうだ！！思い出した！！パラ読みしてた時に見つけた推し候補ナンバーワンの子だ！！！名前なんだっけ！？あ、待って！！やっぱ本人から聴きたい！！リアルボイス視聴でアニメ勢にドヤ顔したい！！やべ！！ガチ勢に刺される！！！でもこれは死んで良いやつ！！

ふぅ、あの・・・名前を・・・ごふっ」


「あ、気持ち悪すぎて踏んじゃった」

「ぐっ、我々の世界では御褒美です」

「・・・」


冷え切った目で見つめる推しのリアルボイスに口から血を噴き出した。

あ、これ・・・


「呼吸・・・つか、い・・・すぎ・・・」


そこからの記憶は無かった。

わーい、推しが出来た！→←むり死ぬ、これは死ぬ

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