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部屋に入った途端に香る、シトラスの香り。スンと鼻をならし、総長さんが寝ているベッドに近付いた。
「お元気そうですね、総長さん」
何て声をかければいいのか、わからなかったから、適当に言ったらギロリと睨まれた。てか、まだ俺ってことに気付いてないのか。
「あ”あ？……って、お前っ、」
最初すごい怖い顔だったのに、今度は驚いた顔をする総長さん。
「俺のために、来てくれたのか？！」
ぱああっと、さっきまでの怖い顔が嘘みたいに、ニコニコした柔らかい笑顔になった。まるで無邪気な子供。
すると、アリスが俺の目の前に立ち、総長さんと向かいあった。
「ねぇ、そこの総長。もう一生Aを襲うようなことしないでよ。襲ったら、タダじゃおかないから」
俺以外の男には、ツンツンしてる性格になるアリス。理由はよくわからない。まぁ、ツンツンしてるアリスも、甘えてくるアリスも、どっちも好きだけどー。
「はぁ？何言ってんだうさぎ女。襲うなんて当たり前だろ？こんな美味そうな獲物、ほっとくわけがない」
バチバチとアリスと総長さんが睨みあってる。その間に、光樹クンが慌てて中に入る。
「まぁまぁ！あっ、そうだ。うさぎちゃん！もうすぐお昼だし、おかゆ作ってくれよ！俺ら全員作れねぇからさー。今から俺らと買い出し行こうぜ！」
光樹クンがアリスの手を握り、部屋から出させようとする。……何かイライラしてきた。
「やだ、行かないし。…ねぇ、ちょっと！私の話を…、」
俺がアリスに声をかける暇もなく、ぎゃあぎゃあ言いながら、アリスたちは部屋を出ていってしまった。シーンと、部屋に静寂が走る。
「二人きりだな」
最初に沈黙を破ったのは、総長さんだった。チラリとベッドに目をやると、ニヤリと妖艶な笑みを浮かべる総長さん。……やっぱ危険すぎる。この総長さんと二人きりは。
「なぁ。俺、お前のことなんて呼べばいい？」
突然の言葉に、少しびっくりした。何て呼べばいいって言われてもなー。
「皆から呼ばれてるのはチェシャ猫ですよー」
すると総長さんは、一瞬きょとんとしたけど、すぐに笑った。
「チェシャ猫…？ははっ！何だソレ。じゃあチェシャ猫だとめんどいから、猫って呼ぶ」
耳に付けてるピアスと不釣り合いな、無邪気な子供っぽい笑顔。いつもこんな風に笑ってれば、変態なイメージもなくなるのに。
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オタク(プロフ) - 結局ゆりあとはどうなったんだw 女王と猫くんのピアスの話も完結がぱっとしないし…。 (2019年1月21日 9時) (
レス) id: 4494596138 (このIDを非表示/違反報告)
マヨいちご(プロフ) - え、ちょ、ちょちょっとリクいいですか(挙動不審)あの、総長にチェシャ君の、なんか…こう、御初()を奪われて欲しいです()出来ればお願いします！！(ｽﾗｲﾃﾞｨﾝｸﾞ土下座) (2018年1月15日 21時) (レス) id: 107876932a (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - とてもおもしろくて素敵でした！読んでいて楽しかったです。あと一つ質問なのですが妹ちゃんはどうなったのですか？ (2017年12月14日 17時) (レス) id: ce8ba9399b (このIDを非表示/違反報告)
珈世 - 女王，あんま出てこんかったな(´・ω・｀)w (2017年4月6日 18時) (レス) id: 8038c86eb0 (このIDを非表示/違反報告)
aa. - うわぁ！！もう面白すぎ、かっこよすぎて、読みやすくて、一気に読んじゃまいましたよ！！？更新の方はもうしないんですか？久しぶりに良い作品にたどり着けました！！ (2016年7月17日 16時) (レス) id: d4e903947b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるくる | 作成日時：2014年7月19日 18時
