+101~女王様side~+ ページ12
A君を呼び出したのはいいけど、彼が私の目の前に立つと、やっぱり彼の方が身長がデカイから見下ろされる。…この見下した目がホント嫌。
「なんか用？」
氷のような冷たい目。この男は私に対しての扱いが本当に酷い。アリスっていう子には、あんなに可愛がってたのに…。
「ちょっと、いい？…着いてきて」
着いてきてもらった先は空き教室。教室に入るとA君は近くにあったソファーに座り、面倒くさそうに長い足を組む。私のその目の前に立ち、髪を耳にかけた。
「ねぇ、私の耳に付いてるこのピアス。見覚えある…？」
なるべくよく見えるように、ぐっと近寄る。その時に、彼の耳にも私と同じピアスが付いていたのが見えた。
「……俺と同じピアス？まさかアンタ…」
驚いたように、目を少し見開く彼。私の事を思い出してくれたみたい。思い出してくれたところで、彼に聞きたい事がある。
「ねぇ、…私のこと、嫌い？」
ずっと気になっていたこと。私は嫌われているのだろうか。それとも…、
「アンタの求めてる言葉は何？そんなことないよって安心させて欲しいの？それとも嫌いって突き放して欲しいの？」
ひどい。そこまで言わなくたっていいじゃない。今までずっと我慢してた感情がぶわっと溢れ出してくる。
「…っ、…ぅっ、…ひっく…」
ポロポロと涙が出てくる。
「泣いてんの…？」
涙で、あの男の顔が見れない。きっと面倒くさそうな顔をしてるんだろうな。そう思うと、泣いてる自分が嫌になってくる。
「ごめんって、…悪かった。泣くなよ」
頭をくしゃくしゃと優しく撫でられた。何これ。これが飴と鞭ってやつ？……違うか。…でも昔と変わらず、やっぱり優しいじゃん…。
「ん。やる」
ポケットからぶっきらぼうに差し出されたのは、ひとつの飴。パッケージはピンク色のイチゴ柄で可愛い。彼の顔と似合ってなくて、何だか笑える。
「それ舐めて、機嫌なおせ」
そのまま教室から、彼は出ていってしまった。普通、ここで私を置いていかないでしょ。……こんな飴一つで私の機嫌が良くなると思ってんの。私をバカにしすぎよ。
そう思いながらも、飴を口の中に入れ、コロコロと舌で飴を転がす。甘くておいしい。気付くと私は口角が緩み、笑顔になっていた。機嫌が良くなっていた事は言うまでもない。
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オタク(プロフ) - 結局ゆりあとはどうなったんだw 女王と猫くんのピアスの話も完結がぱっとしないし…。 (2019年1月21日 9時) (
レス) id: 4494596138 (このIDを非表示/違反報告)
マヨいちご(プロフ) - え、ちょ、ちょちょっとリクいいですか(挙動不審)あの、総長にチェシャ君の、なんか…こう、御初()を奪われて欲しいです()出来ればお願いします！！(ｽﾗｲﾃﾞｨﾝｸﾞ土下座) (2018年1月15日 21時) (レス) id: 107876932a (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - とてもおもしろくて素敵でした！読んでいて楽しかったです。あと一つ質問なのですが妹ちゃんはどうなったのですか？ (2017年12月14日 17時) (レス) id: ce8ba9399b (このIDを非表示/違反報告)
珈世 - 女王，あんま出てこんかったな(´・ω・｀)w (2017年4月6日 18時) (レス) id: 8038c86eb0 (このIDを非表示/違反報告)
aa. - うわぁ！！もう面白すぎ、かっこよすぎて、読みやすくて、一気に読んじゃまいましたよ！！？更新の方はもうしないんですか？久しぶりに良い作品にたどり着けました！！ (2016年7月17日 16時) (レス) id: d4e903947b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるくる | 作成日時：2014年7月19日 18時
