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「…桔梗が異動、ねぇ…」
「えぇ、まぁ…」
「あなたがそう下したんですか？九重さん」
目の前にいるのは警察庁刑事局長の九重さん。
なるべくこの人とは話したくなかった。
「そんなこと、あなたには関係ないでしょう」
「世人くんを勝手に機捜に異動させたくせにまた警察庁に戻すんですねぇ」
「何が言いたいんです？」
「やっぱりあなたも人の親なんですね」
息子の経歴に傷をつけないため。
そんな過保護なことしなくたって彼はもう自立している。
彼はきっと4機捜でいることがいつの間にか心地いいと感じていたんだろう。
「鯨井さんこそ。あの事態を予想していたんじゃないですか？」
「…あの事態、とは」
「虚偽通報ですよ」
「あぁ、あれですか。予想なんてしてませんでしたよ。久住のことを「視た」ことありませんでしたからね」
九重さんはため息をついた。
「息子にはこっちで出来ることをやらせます」
「へぇ、ずいぶん甘いんですね」
「…さっきから何が言いたいんです？ほんとに何も変わってないですね鯨井さん」
「それはこっちの台詞ですけど。ウチの部下も1人行方をくらましていてね。ピリピリしているんだ」
「それはそれは大変ですね」
「…あのー、仲がいいのはわかりますが時間も押してるので…」
「「仲良くない」」
雪平の言葉に思わず反応すると、声が被る。
お互い嫌そうに目を細めた。
「…そうだね雪平の言う通りだ。しかし君ももう少しビシッとしなさい。ココ最近だらしが無い」
「はいすみません」
「じゃあ失礼しますね、九重さん」
「また、ゆっくりお話しましょうね、鯨井さん」
部屋を出て雪平と一緒に廊下を歩く。
「鯨井さんと九重さん、仲悪いんですねやっぱり」
「合わないだけだよ。ところで雪平。もう宮地を探すのはやめなさい」
「…え？」
「君は寝るべきだ。宮地が見つかるまで君を休ませる」
「いやちょっ」
「僕が言うんだから大丈夫。最悪な事態にはさせない」
雪平は何か言いたげに口を開いて、閉じた。
そして小さく、頷いた。
雪平と別れてあるところに電話をかける。
「もしもし。元気にしてるかい」
「…多分もうすぐだから」
「うん。だからあとは頼んだよ」
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彼方(プロフ) - ssさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。そのお言葉ですごく励まされました、なんとか終わることも出来ました。読んでくださりありがとうございました！ (2020年9月23日 0時) (
レス) id: 2bed11084c (このIDを非表示/違反報告)
ss - 展開にどきどきして続きが気になって夜も眠れません！！！！すごいです！本当にとっても面白くて好きです！更新楽しみに待っていますね (2020年9月16日 23時) (レス) id: b5f1103cd4 (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - ぽんきちさん» コメントありがとうございます…！主人公の名前はまだ固定にさせて欲しいです…この話が完走出来たら考えてみます…すみません… (2020年9月11日 6時) (レス) id: 2bed11084c (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - ssさん» コメントありがとうございます…！ssさんも体調にお気をつけてください！ (2020年9月11日 6時) (レス) id: 2bed11084c (このIDを非表示/違反報告)
ぽんきち(プロフ) - いつも読ませていただいてます！続きが楽しみです！主人公の名前が変更できるようにはなりませんか？ (2020年9月10日 23時) (レス) id: 60a8b99502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼方 | 作成日時：2020年9月6日 18時
