愛おしい ページ4
マジで、
こんなに大事に、抱いたことなんて、
今まで無かった……
途中、Aが、背中を少し反り始め、波に耐えてるかのようにな素振りを見せると
俺は、Aの手を取り
その手を、Aの口元に持っていってやった
すると
Aは、自分の指を軽く咬んで、耐え始めた
その姿を見て…俺は
最初はゆっくり揺らしてたけど、
だんだん余裕が無くなって、
最後は強く抱きしめた
そのまま、下にいるAに、倒れ込んだ
息を徐々に、落ち着かせる
左手で自分の体重を支え、
右手で、下にいるAの乱れた前髪を整えてあげる
翔「はぁ、はぁ、
A……？、大丈夫？」
少し不安になる
その時……
スッと、Aの目から涙が流れた
え……？
どうしよう……
翔「A？どうした？、やっぱり痛かった……？」
俺、最後は自分でいっぱい、いっぱいになってしまったし……
右手で涙を拭う
A「翔くん……ありがと……
大好きだよ……」
笑顔のA
俺は
ゆっくりキスをして、
そしてゆっくり体を離した
その時
俺の中では、なんとも言えない愛しさがあった
綾の初めてを抱いたとき、
もちろん俺も初めてで、お互いに
ある知識の中で抱き合って
わからないまま終わったというのもあったからなのか
こんな愛しいという気持ちは
芽生えなかった
いや、経験をつんでも芽生えなかった……
たぶん……これはAだからだ
「A？少し落ち着いたら、
外の樽風呂入ろうか…」
俺は横にいるAを抱き寄せ
ゆっくり抱きしめた
そして、頭の中では
この愛おしさの余韻と
今だ。はっきりしていない綾との関係を、
どうにかしなければと、考えていた
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作者名：紫姫
| 作成日時：2016年1月3日 10時
