追想-TUISOU-１０ Secretな彼女番外編 (ページ4)

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「お待たせしました
10時30分エアーフランス、シャルルドゴール直行で、
お席は、空いてる席となってしまいますので、
こちらの42Jとなりますが・・・いかがしますか？」

「ありがとうそれで」

「時間もギリギリになります、お荷物をお預けになり
出国ゲートの方にすぐにお回りくださいませ
係のものに連絡します」

俺は、
礼を言い、その出されたチケットをもって、
ゲートをめざした

咄嗟の何の計画もない
国を超えてのこの行動力は、
きっと後にも先にもこの時ぐらいだ

リンを引き止めたいという強い思いと
そして、若さが俺の行動力を最大限に発揮させた

出国前、俺は、社内ルールでもあるので、
事務所には連絡したもちろん、
事務所の人間は、驚嘆していたけれど、
俺は、そのまま飛行機に乗り込んだ

機内に乗ってすぐ
まるで俺を待っていたかのように
すぐに離陸する

俺は
渡航時間が、長かったので、
その間に俺は、気持ちの整理に勤めた

トンボ返りとなってしまう今回、
現地で滞在できる時間は、限られている
だから、イチかバチか、関空からトランジットしてくるリンを
捕まえなくてはならないのだ

しかし、俺の気持ちを象徴するかのように
着陸直前、シャルルドゴールの上空は大荒れで
俺は、恐怖心と戦う事となる

何度も落ちる、エアドロップ
一人で飛行機に乗っているという心細さ、
そして、
これから、リンに会えるかという一種賭けのような行動

生きた心地はしなかった

30分ほど、上空を旋回し続けた後、
タイミングを見て、着陸し、タイヤが地面を擦る音を耳にしたとき
心底、胸をなでおろした

長時間のフライトからようやく解放されて
飛行機から降りる
いつも思うのだけれど
降り立った1番最初に数空気で、
異国の地に降り立ったんだと実感する、

今回は、
滞在時間も短いことながら、
泊まる宿は1泊は必要で、
俺に課された課題は非常に多かった。

とりあえず、
出国ゲートを出るまでに、
関空から来るであろうリンを捕まえなければならない

俺は、心に決めたことを目をつぶって唱えた

「俺はリンのことが好きで仕方がない
だから、もう1度付き合わないか」って・・・