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強く、強く、 ページ17
この状況で、家にいれてくれるA
ドアを閉めた途端
Aが無事に目の前にいることに安堵し
抱き締めた
振り払われるかと思ったけど
強く、強く
Aは、振り払うことなく、
ジッとしていた
翔「A……ごめん……
本当……ごめん」
謝って許してもらえるなんて、思ってない
でも……Aを離したくなかった
俺は、身勝手だ
そっと、俺の手に触れるA
Aの、髪から、違うシャンプーの香りに、
苦しくなる俺……
最低だ……
A「翔くん……、お腹すいてる……？何か作るよ……」
……
翔「A、昨日から……どこに居たの……？
会社も休んだろ？心配してさ……」
……
翔「自分のこと、棚にあげてだけど……
Aから、違う匂いがすると、かなり辛いんだけど」
最低だ……俺……
……
フゥー、ゆっくり息をはいて、Aが降りかえる
A「翔くん……、私、翔くんが想像してるようなこと、してないよ。
ただ、昨日は、さすがにビックリしたから、気持ち落ち着けるために、友達のとこにいたの。」
笑顔のA……
A「翔くん、とりあえず、おうち入って、ここじゃ、落ち着かないし、お腹空きすぎて、倒れそう」
……
この先も
何もなかったかのように、側にいたA
わかってたさ、
あの日から、最後まで
俺の部屋に、来なくなったAの思い
Aは、強く見えてただけで
本当は弱かったんだ……
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作者名：紫姫
| 作成日時：2015年12月26日 9時
