＊ ページ27
この話は、今思い出しても、あまりにも切ない恋の話だ・・・
当時の私は、翔との別れを、
この春の雪と
当時、もう翔とは終わってしまうのではないかという
不安から
自分を重ねたっけ・・・
・・・
そして、封筒を取ると、
そのページの最後に、
赤いペンで、
『俺は死なねぇし
Aは尼にはなんねぇし、
今から行くとこは、奈良じゃねぇし
俺らの結末はここじゃねぇ』と
殴り書きをしてあった・・・
・・・
それは、あの最後にバスで書きあった、あの時と同じ字で
当時話していた口調で書かれたそのページには
確かに
17歳の翔がいた・・・
ふふっと
思わず笑ってしまう
おそらく、あの日の朝、私が来るまでに慌てて書いたのであろう
その文字は、少しだけ焦りが見えていた
これ・・・学校の本だよ
ダメじゃん・・・翔
翔は
当時、この本を読んだ私が
不安になっていることに気づいてたんだ
俺らの結末はここじゃねぇ・・・か
そして、その封筒を見ると表に
「27歳のAへ」
と書いてあった・・・
私は、その封を切り中の便箋を取り出した。
そして、ゆっくり広げる。
27歳の私宛
私は、ひとつ、ため息をついた。
『27歳のAへ、
この手紙を読んでいるということは、
たぶん、パターンBの行動をとったってことだ』
予想とは全く違う書き始めに
思わず、きょとんとしてしまう
パターンBって何？
『きっと大丈夫だと思うけれど
もし、何かの手違いで、二人の間で何か迷うことがあったなら、
10年前に渡す予定だった箱を開けて、一度立ち止まってほしい。
俺の考えは、おそらく、・・・いや、絶対に変わらない
・・・And then」
10年前に渡す予定だった・・・箱？
何それ？
私は、一生懸命、その記憶をたどる
10年前？
何？
全然わからない・・・
せっかくたどりついたと思ったのに・・・・・
突然の謎解きに
戸惑う私
もう1度、ゆっくり、二人の記憶をたどるけれど
翔に箱なんてもらった覚えが全くなかった
どういうこと？
翔・・・わからないよ・・・
私は、そのまま床にしゃがみ込んだ
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紫姫(プロフ) - やっちさん» やっちさん はじめまして。コロナ禍の影響で在宅ワークが主になったので体調は落ち着いたのですが仕事が忙しくなり、なかなか落ち着いて書けなくなってきましたwでも、嬉しいお言葉ありがとうございます。頑張って書いちゃいますw (2021年10月21日 20時) (
レス) id: cb0cb17065 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 初めまして。体調はいかがですか？。紫姫さんの文章が凄く素敵で尊敬します。このお話もドラマになりそうな位凄いです！これからも良いお話をお願いします (2021年10月21日 19時) (レス) @page48 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 真丘さん» 真丘さんはじめまして。そう言っていただけると凄く嬉しいです。私の中でもこの作品は思い入れあるものです。ただ、今読み返してみると、誤字多いなぁ。また、ぜひTwitterでもよろしくお願いいたします。あ、あと書く勇気を与えてくださってありがとうございます。 (2021年6月7日 8時) (レス) id: cb0cb17065 (このIDを非表示/違反報告)
真丘(プロフ) - はじめましてm(_ _)mかなり前にこちらの作品を読ませていただいたのですが、ふと思い出し、どうしても読みたくなって朝から一気読みしてしてしまいました笑お体に気をつけてお過ごし下さい！Twitterの方もフォローさせていただきました！ (2021年6月6日 14時) (レス) id: 07962a3068 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ★mmiioo★さん» ここで、綺麗い終わらせておかないと、じゃああ、今までなんだったんだとなってしまいそうなのでｗあはは、綺麗にしておきましたｗ今日は、雨ですが、桜、まだ咲いてます。→今ちょうど見ながら書いてます (2019年4月14日 15時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2018年9月12日 19時
