うみ ページ21
急に、周りもあわただしく、準備をしはじめる
生まれたばかりの赤ちゃんを乗せる台にも
体温を調節するための電気がともる
各それぞれの先生が、自分の持ち場に移動し、見守る。
助「そろそろ、出てくるからね。次の陣痛で、少し力入れてみようか」
先「今ね、赤ちゃんもいい位置に来てるからね」
この部屋に一瞬、緊張感が走る
次の痛みが来て私は、夢中で、潤の手を握った
ほどなくして、殺風景なこの部屋に、小さな小さな声が響きだし、
そして、それは、急に力強く泣きだした・・・
うみが生まれた瞬間だった
潤「A？、大丈夫か・・・
生まれたよ、元気な赤ちゃんだよ・・・」
だんだん、視界がたくさんの水分で滲んでいく
先「Aちゃん、赤ちゃんは無事だよ、
まず１つ、リスクをクリアだ。
本当お疲れ様。
今からね、中を綺麗に処置して、次の段階に進むからね
今日は、よく頑張った、本当に頑張った。
ゆっくり体を休ませようね」
私は、泣き声がする方へ、目をやる
早く、顔がみたい
不思議・・・
今の私はもっと生きたいと思ってる
ううん、生きなきゃって
うみの力強い泣き声を聞いてこの時、そう思ったんだ
うみは念のため、ＮＩＣＵで、しばらく過ごし、
何も異常がなかったため、私より一足先に退院した。
そして、私は、産科病棟から、婦人科病棟に移り
体の回復をそこで待つことになった。
そらは、完全に母乳で育ててたけど、
うみは、一緒に過ごせない分、母乳を吸わせたのは、
一緒に入院していた時だけだった
だけど、吸わせる赤ちゃんがいないのに、
定期的に、胸が石のように硬く、痛くなるほど張ってくる
そのたびに、少しだけ助産婦さんに、搾乳してもらい、
氷で冷やす毎日
熱も上がり、どんどん体力も奪われる
あまりの辛さに
涙が出てくる
痛みの苦しさじゃなくて、
それ以上に、うみに飲ませてあげれない、
ごく、普通のことができないくやしさに
涙がでた
助「つらいね・・・」
そう言って、私を抱きしめてくれる
でも、これは仕方がないこと
だって、私は、生きなきゃいけないんだもん。
そして、少しずつ、出産で疲れていた体も回復していった
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やすな(プロフ) - 紫姫さんお疲れ様です。途中はたくさんハラハラしたけど、ほんとに感動しました。実話も交えて書いて下さりありがとうございます！ほんとにこのお話だいすきでした。また楽しみにしてます (2016年10月1日 2時) (
レス) id: ac940651f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - やこさん» そう言っていただけると、書いてて、よかった＝って思います、書き始めたころは、この話需要あるかなって不安だったんです・・・ (2016年9月20日 8時) (レス) id: 77d256f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆぴさん» ふふふｆ、蜜の味だらけです・・・ある意味あま〜いあま〜い・・・ふふふふ (2016年9月20日 8時) (レス) id: 77d256f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - かなえさん» ありがとうござます、完全ノーカット版に切り替えましたので、はははは、しばｒかうおつきあいいただけたらと思います (2016年9月20日 8時) (レス) id: 77d256f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆなつさん» 潤君の気持ち、次章でもわからないままです・・・すっごく簡単な事なんですけど、２人で、どんどん、ふくざつにしていってるって感じです (2016年9月20日 8時) (レス) id: 77d256f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2016年8月30日 23時
