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「A、今、手空いてる？」
「はい。」
「これから会議だから、悪いけどこの見積もりの訂正箇所、パソコンも入力し直して。」
「わかりました。」
あれから２週間ほど経った。
臣は風邪をぶり返すこともなく、横浜のオープンに向けて忙しくしてる。
私もいたって元気。
風邪が移るなんて心配はいらなかったみたい。
「あ、そうだ、A…」
「はい？」
事務所のドアを開けた臣はこっちに振り向いて私を呼んだ。
仕事中は当たり前に苗字で呼ばれる。
まぁ大抵は、お前、だけど。
だから、２人になったときに呼ばれる、Aは特別なもの。
「会議終わったら話あるんだけど、午後打ち合わせ入ってたっけ？」
「今日はないんで、何時でも大丈夫です。」
「わかった、戻ったら声かけるわ。」
行ってくる、ってひと言を残して事務所を出ていった。
カラダの付き合いなんてなかったかのように、私たちはもう、ただの上司と部下。
それでいい、もう、それだけで。
「Aさん、お昼行きましょう？」
「あ、もうそんな時間？」
「今日はなに食べようかなぁ。」
臣から任された仕事をしていたら、あっという間にお昼の時間。
菜美ちゃんと食堂でランチを食べて、まだ時間があったから、たまにはラウンジ行く？って誘ってみたけど。
打ち合わせの時間が早まっちゃって…と、申し訳なさそうな顔で菜美ちゃんはサロンに戻った。
ひとり、エレベーターに乗って、１階のラウンジに向かった。
正面入り口の奥、中庭を見渡せる大きな窓際にあるラウンジ。
近づくにつれてコーヒーのほろ苦い香りが鼻をかすめる。
「てーつーやさん。」
「お、Aじゃん。こんな時間に珍しいね。」
「うん、急に哲也さんのコーヒー飲みたくなっちゃって。」
「またまたぁ、そんなこと言って俺の気引いてんの？」
「全然？おいしいコーヒーが飲みたいだーけ。」
「ほんと釣れない女だよなぁ、Aって。」
「いつもの一つね。」
「はいはい。少々お待ちくださいねー。」
ラウンジで働く哲也さん。
年上だけど話しやすくて、たまに仕事の愚痴を聞いてほしくなるような、頼れる先輩。
哲也さんが淹れてくれるブレンドコーヒーは、疲れた心を癒してくれる魔法のコーヒー。
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くるみ(プロフ) - atokさん» atokさんお待たせしました。atokさん的にはおいしい展開になってきましたよ。あー、流されちゃう(笑) (2019年4月8日 20時) (
レス) id: b2014868ec (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 白雪さん» 白雪さーん！お待たせしました。やだ、白雪さんの怒りが爆発しちゃってますね(笑)どうしよう…この先ちょっと白雪さんの反応が怖いというか楽しみというか(笑)また待ってますよー。 (2019年4月8日 20時) (レス) id: b2014868ec (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 名無し49962号さん» 名無し49962号さんお待たせしました。ドキドキしていただけて光栄です。なにかと切ない場面ばかりなので、そういった声を聴けて安心しました。こちらこそコメントありがとうございます。 (2019年4月8日 19時) (レス) id: b2014868ec (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ねーやんさん» ねーやんさんお待たせしました。先の妄想はいかがですか？お話の内容と合ってたかな？(笑)優しい隆二だから……どう動くんでしょう(笑) (2019年4月8日 19時) (レス) id: b2014868ec (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - yuさん» yuさんお待たせしました。課長にイライラしちゃってます？(笑)ほんと言葉足らずな人で…糸は絡まるばかりです。そんな課長をどうぞこれからも見守ってあげてください。 (2019年4月8日 19時) (レス) id: b2014868ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるみ
| 作成日時：2019年1月24日 23時
