アパートの人たち ページ4
「はあ」
『さっきからため息ばっかですが、大丈夫ですか？なあに、そんなに竹中君、誘いたいの？』
「ああ、友達呼ぶのって、久しぶりにできると思ったけど」
『そっか。 私を部屋に誘ったら？』
「は？」
冗談だから、本気で何言ってんだ此奴って目をしないでほしい
『冗談』
「まあ、いいぜ、俺の部屋来いよ」
『まじで』
「おう」
アパートの玄関をくぐる
おかえりなさい
『誰っ！？』
「ああ、華子さんだよ。いつも玄関にてね、いってらっしゃいとおかえりなさいを言ってくれるんだ」
黎明さんが解説してくれた
「それだけ？」
「そぉ、それだけ。そのうち姿が見えるようになるよ」
『みたい！』
夕士は見たくなさそう
「一色さんは、オバケに囲まれてて平気なんすか？」
夕飯を食べながら、夕士は聞いた
食堂はいつもみたいに、いろんな気配でいっぱい
人間は、夕士と黎明さんと、私だけだ
「面白い仲間たちだからね」
黎明さんは笑っている
「仲間？オバケが？」
『そう、オバケも私たちと同じ』
「悪いものもいれば、いいものもいる。これも、人間と同じ。彼らなりに普通に暮らしているだけ。何にも変わらないよ」
「・・・・・」
うわ、夕士、一人でうなずいたり、首振ったりしてる。
「ｗｗｗ」
黎明さん笑ってるし
「はあ〜。いいお湯だった」
一人の女性が上半身裸で入ってきた
・・・・裸！？
「ウグッッンン！！」
『ちょっ、夕士、大丈夫？』
その女性は、短パンに上半身裸。首にかけたタオルでかろうじて胸が隠れていた
何この体系首細っ！鎖骨やばっ！くびれ！！胸！！
・・・たしかに、男子高校生には少々刺激的過ぎたかも
「まり子ちゃ〜ん。やめてよ、そういうカッコで歩きまわるの〜」
「いいじゃん別に。コレを見たって何とも思わないでショ、一色さん」
「アタシはいいけど、年頃の男の子と女の子がいるんだから〜」
「アレマ。そうだった！」
『いえ、私は見られて幸せですけどね』
「何この子、かわいー」
キャハハと、まり子さんは子供のように笑った
「あたし、まり子。よろしくネ、Aちゃん、夕士くん」
『宜しくお願いします！まり子さん』
「あ、は、はあ」
あーあ、あんまりかがむと胸が丸見えになっちゃう
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作者名：なすび | 作成日時：2018年5月26日 19時
